なつかしの宿「のがわや」さん
貴重な1泊は、迷うことなく、かつて私が学生時代万葉旅行で宿泊した宿を…ということで、
大阪大学万葉旅行の会のパンフレットにあった温泉津温泉の3軒のうち「おがわや」さんに
決めた。
今どきの宿泊情報や人気順などは関係なく、ノスタルジーだけの決定だったが、やはり
その期待は裏切られなかった。
こじんまりとしたこぎれいな旅館。若女将が迎えてくださった。(小池栄子似)
なかなか明るくて魅力的な人だ。
全員で乾杯! 差し入れの地元の地酒も振る舞われ、美味しい食事と、懐かしい話題に
花が咲いた。
「二宮金次郎」の歌唱や、今なお暗記で語れる「教育勅語」など…。戦前教育のすごさを
感じた。
「日本人」「愛国心」「倫理観」の意識を、こうして自然に刷り込まれてきた世代の人たち。
「敬う心」「感謝の心」「誇り」など、今は、日本人の心がないがしろにされている。
戦後生まれの私たちには、とてもいい勉強の機会でもあった。乾杯!!!
翌朝に経験した外湯。元湯と薬師湯。めちゃ熱く46度だった!
早朝の散歩。温泉津の海岸を臨む。阪大生は昔は泳いだと聞いた?
今はもう港となり、海岸ではない。
狭い温泉街の中に静かな景色や、立派な古刹、歴史を感じさせる町だ。
出発前に今はもう引退されている女将がご挨拶に出てきてくださった。
「犬養先生!よく覚えていますよ。毎年年賀状も頂いてましたが、このごろ来なくなって
しまって…」!!!
いやいや、犬養先生が亡くなられて15年も経つのでと申し上げるとびっくりされていた。
犬養先生はこうしてきちんとご縁をつないでおられたのだ。やはり礼儀がすごい。脱帽。
お電話1本で、お願いした「のがわや」さんだったが、ほんとうに宿泊してよかった!と
参加者が記憶に残してくださる、宿との貴重な思い出ができた。