味真野万葉まつり

ゴールデンウイークの週間は、予報と少しずれて不安定な天候でしたね。
5月3日・4日は、恒例の福井県越前市味真野地区の万葉祭りの日でした。私もかつて
出演させて頂いたこともあります。一昨年味真野観光協会の設立30周年記念の行事で、
私は光栄にも「ふるさとの誇り」という題で、記念講演をさせて頂きました。
もちろん万葉故地として友好・協力関係のある高岡市からも朗唱の会に誘う会の代表、
玉井さんも来られていました。
その時に30周年を記念して、3年がかりの事業を始められたことを知りましたが、昨年いよいよ
完成し、その完成式が万葉まつりの中で行われると言うことで、お招きを受けていました。
ブログにもかつて書いたことがありますが、事業内容は、味真野が狭野弟上娘子と中臣宅守の
贈答歌63首が詠われた背景となる万葉故地ですので、味真野の里を知って頂く手立てとして
ふるさと散策の道しるべ、万葉道標を歌の数だけ、すなわち63基建立されのです。
比翼塚に犬養先生の歌碑のある味真野苑から小丸城址まで、約2.2キロの距離です。
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TSUBAICHIバス旅行で訪れたり、建設中も味真野へは伺いましたが、完成した記念として
今回お招きをうけた私は、わずかな寄付しかしておりませんのに、協力者として立派な
感謝状を頂戴し、恐縮いたしました。(ホームページトップ写真)
私の名前を刻んで頂いた道標は、観光協会会長さんと連名ですので、やや大きめ?
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本当にうれしく、ありがたいことです。万葉故地に自分の魂を残すことができるなんて
思いもよらないことでした。
さて、年に一度の万葉まつりは、3日は曇り、そして完成式のあった4日は終日の雨。
4日にはメインイベント、味真野で主役の万葉歌人と、地元に伝わる謡曲「花筐」の主人公、
継体天皇と照日の前の2つのカップルが立派な輿に乗られて、その前後には文官、武官が
お守りしながら里を行列する「万葉行列」が有名ですが、例年に増して特別に準備された
機会であったにもかかわらず、無情の雨。直前まで検討された結果、止む無く中止となり
本当に残念でした。久しぶりに見たかった外部の私たちより、この日のために準備をして
こられた関係者や地元の方々の方が残念だったに違いありません。
地元の人々の理解や協力を兼ねて、万葉中学校で3年生になると衣装をまとい、行列に加わり
思い出作りをするのですが、こうして中止になってしまうと中学生が楽しみにしていた
3年目の地元らしい貴重な行事の体験ができなくなり、大人になってから、参加した子供と
参加できなかった子供の心に残る地元意識がきっと違うと思うのです。
「行列させてあげたかったなあ」としみじみ思いました。
万葉まつりは、味真野苑の駐車場を利用して、トラックの移動仮設舞台が作られて、
舞台発表などが次々行われました。舞台の背景の素晴らしい絵と書は、山本清子さんと
おっしゃる地元の幼稚園の理事長さんの作品ですが、お話を伺ってみると、美容院を経営
なさっておられ、万葉まつりでお茶席を開いてくれていた仁愛大学の茶道部の学生さんたち
の着付けも朝から大勢なさったそうですし、万葉菊花園に展示してある真柄十郎左衛門の
大きな大きな「人形」や甲冑を越前和紙や編みこみの技術でもって作られた、もはや器用を
通りこし、ご本人のチャレンジ精神が新たな制作を生み出される、すごい方ともお会いしました。
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私も久しぶりに訪れた万葉まつりでしたが、模擬店も若い人のオシャレなシフォンケーキの
カフェがあったり、地元ならではの越前そばはもちろんのこと、枋葉めしや、たけのこごはん、
また、新たに味真野恋の万葉焼という、タイ焼き風の焼きまんじゅうもあり、みなさんの
努力と時の流れを感じました。
舞台での催しも、以前のカラオケ大会のような、地元サービス的なものより、家族で
楽しめるようなイベントや、ふるさとの郷土色豊かな芸能や民謡などがプログラムに加わり、
また、地元の仁愛大学も共学となって男女の学生たちの積極的な参加に、若さや新鮮さが
感じられて、商工会中心の行事から、官や観光協会、民間の婦人会や大学生など、いろんな
立場の方々の参加に変化していた様子に驚きました。
そして、それが、いい感じでした。
雨の一日でしたが、かえって緑が萌えて、春爛漫の花盛りの様子がより美しく、
味真野苑でゆっくり堪能してきました。
一人で犬養先生の比翼の歌碑に順番にご挨拶し、朗唱してきました。
フォトギャラリーで庭園のお花をアップしますね。


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