春日大社「犬養孝揮毫記紀歌謡歌碑」建立

2011年12月23日(金)の天皇誕生日、奈良市の春日大社の境内に『古事記』歌謡の歌碑が
建立・除幕された。
「万葉の大和路を歩く会」10周年記念事業で、高円山のドライブウエイ展望所に大伴家持
歌碑が建立された時に、除幕の神事をしてくださったのが、春日大社の花山院親忠宮司だったそうだ。
その折りに花山院宮司が、春日大社にも犬養先生揮毫の歌碑が建立できれば…とお願いされる
ことがあったらしい。それから、21年目にいまや世界遺産となり、歌碑建立が不可能と
思われた聖地に、来年『古事記』編纂1300年紀を前にして、犬養先生が珍しく色紙に書いて
おられた古事記歌謡
「倭は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる 倭し麗し」 倭建命(記30)
が、歌碑となり、春日大社の境内に誕生した。
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格式高い春日大社の導きに従い、除幕の儀(神事)は、春日大社のご本殿の前の御廊で行われた。
春日大社の回廊内の特別参拝はなかなか機会がないが、このたびは鳥が翼を広げたように
延びていると説明されている御廊で、参列者全員あげて頂き、ご神事に与らせて頂いた。
春日大社でこのような場所まで入れて頂いたことに感激!
西村禰宜のこの日の為に作ってくださった素晴らしい祝詞をしみじみ聞きながら、また
巫女の舞もあり、本格的な除幕の儀礼を行ってくださったことに心から感謝だった。
私は以前、犬養万葉顕彰会会長だったので、玉串奉奠させて頂いた中の代表の一人として
光栄な機会を頂戴した。
その後、貴賓館で直会が行われたが、その時にはかつての花山院宮司の跡継ぎでおられる
花山院弘匡宮司がお顔を出してくださり、春日大社とゆかりの万葉歌2首をご披露しながら、
喜びの御礼とご挨拶をしてくださった。そして建立された大木さんに感謝状を渡された。
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大木さんは先月自宅でけがをされて治療中。建立も短期間に予定が決まってしまったそうで、
そのハンデイを抱えながらの奔走と伺っている。また除幕式には、病気療養中の奥様もご参列
くださり、ただ体調が万全でないお二人のために、ご長男が東京から車で奈良まで送って
こられた。また、歯科医のお嬢さんが、お子さんを預けて大木さんご夫妻の介助に共に
来てくださったので、ご家族水入らずとは言え、ご家族のご協力あっての建立事業だった。
本当にありがとうございました。
春日大社の御廊でご神事が執り行われたので、歌碑は祝別のみ。紅白の花吹雪が舞い、
喜びとともに、歌碑が無事除幕された。18日に山内さんの出版祝賀会の時に、今日のこの
歌碑の除幕式のことが、情報公開されたが、古事記歌謡の色紙提供者が山内さんと言うことで、
新たな歌碑の裏面には、山内英正氏の名前も刻まれ、記紀歌碑1号記念でもあるこの新碑の
建立は犬養先生からの山内さんへのご褒美?のような気がした。よかったね。
凍てつくような底冷えのする寒い日だったが、心はホットに…幸せ気分だった。
久しぶりの奈良。帰りは春日大社から東大寺の二月堂方面へ歩き、秋にオープンした
東大寺ミュージアムへ。
立派な収蔵庫?ができた…と思いきや。興福寺も中金堂を再建中。
歴女ブームとなった、阿修羅像の人気たるや凄いが、「仏像」ブームもあって奈良のお寺は
今建設ラッシュ状態?
のどかにせんべいを食む鹿たちが、世の中の流れをどのように見ているのだろうか。
聞いてみたいものだ(笑)。
さて、夜は大阪・弁天町のレストランへ。歌姫大岡美佐ちゃんとバイオリニスト村田道代さんの
共演のクリスマスコンサートがあり、ささやかなクリスマス気分を求めて、大阪へ。
犬養先生、山内さん、おめでとうございました!!! 


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