浄土真宗本願寺派 真光寺で万葉うたがたり・・・!

お寺でコンサートの経験は、かつて高田好胤師にご臨席して頂いた薬師寺玄奘三蔵院での
コンサート、また、福井県武生市の国宝豪摂寺の本堂での「味真野物語」万葉コンサート、
そして岡山県備前市の日蓮宗妙圀寺本堂のコンサート(2回経験)…と確か、5回目だった
と思う今回は、兵庫県姫路市実法寺にある真光寺を会場として万葉うたがたりコンサート
をさせて頂いた。
                  044.jpg
私たちのコンサートでお寺が会場であることもめずらしいが、このたびとても感慨深く、
うれしかったことは、姫路市実法寺は、私の母方の祖父、岡本丸夫の出身地であり、真光寺
は、その岡本家の菩提寺でもあるお寺で、このたび祖父の実家の長である叔父の推薦もあり、
お寺に物心とも貢献したらしい祖父の、「孫」がこちらでコンサートをすることは、祖父への
追悼供養でもあり、「縁」あること・・・と、お寺で定期的に行われる研修会の機会に
万葉うたがたりコンサートを企画してくださった。母方の祖父母で、初孫だった私は、
何かにつけて祖父母とかかわりも深く、なぜか二人の最期までそれぞれにしっかり付き合った
ので、孫たちの中でも私は特別に思い出も多い。
そして5年前に祖父は逝去したが、一昨年祖父の「オカモトケイテイ有限会社」を私が
引継ぎ、「つらつら椿株式会社」として新たに事業を発足させた。サロンをたちあげる
ことができたのも、祖父の遺産のおかげ…と常々感謝していたが、思いがけなくその祖父に
追悼奉納ができる機会を得られたことは、本当に神様(仏様)のお導きだと思った。
昨日は早朝から雲ひとつない快晴で、「奉納記念日」を祝福してくれているような素晴らしい
お天気の中、楽しみなような、緊張感にも包まれながら出かけた。
真光寺のご住職の寺谷さんは、大変明るくて細やかにお気遣いをしてくださる方で、終始
恐縮し通しだったが、おかげさまで、リハーサルから本番まで順調に運ぶことができた。
うたがたりのプログラムは、祖父を意識して親子の絆を歌った万葉歌や、自宅の「垂水」、
出身地の「姫路」にちなんだ歌や、また前日にアンコール曲として完成した曲は、ちょうど
心惹かれる桜の季節でもあり、祖父を偲んで作った新曲「桜花」をご披露した。
 絶等寸の 山の峰の上の 桜花 咲かむ春へは 君し偲はむ (播磨娘子)
真光寺は姫路の市内であるが、書写山を含め、周りを山々に囲まれた「たたなづく青垣
山こもれる」おだやかな静かな地にある。門前に立ち驚いたことには、行基(玉葉集)の歌が
掲げられていたが、その歌は、なんと20代の時に私が書道の展覧会のために色紙に書いた
歌で、垂水の家の和室にずっと飾られていた。祖父が亡くなるその日まで…。
なつかしさとあまりの偶然に本当にびっくりした。
 山どりの ほろほろとなく こゑきけば ちちかとぞおもふ 母かとぞおもふ
 
17日は、ちょうど、後期統一地方選挙の告示日で、姫路市でも市長と県議の選挙戦が
始まった。お寺の前にも候補者のボードが建てられおり、朝到着した時は3枚しか貼られて
いなかったボードに、知らぬ間に帰る時には、50枚以上に増えていて驚いた。
多くの人の動きがあったはずなのに、全く気付かなかったことが不思議だ。(笑)
お寺の研修会と言うこともあり、各檀家の方々のお集まりだったので、皆さんがけさを
かけておられたのが印象的だった。また祖父母の出身地が姫路なので、声をかけた親戚や
叔母たちが来てくれていて、大変うれしかった。何もかもがいつもとはちがう光景であったが、
一人でも『万葉集』に興味や、共感を感じて頂けたなら大変ありがたいことだ。
久しぶりに集まった親族と記念写真。
                 054.jpg                  
最後にご住職が、ご挨拶で「映画館で余韻に席を立ちたくない気持ち…」と言う表現で私たちを
称えてくださり、ほんとうにありがたかった。こちらこそ、貴重な機会を頂き、本当に
ありがとうございました。おじいちゃんに対する感謝の気持ちをこのような記念すべき形で
表すことができたなんて…。天国?極楽?のおじいちゃん、ちゃんと見ていてくれた?
いつも「お金にならないことをしている!」と現実派のおじいちゃんにはイヤミを言われて
いたけど、これで孫の才能を少し認めてくれたかな?
私のコンサートで、おじいちゃんの大事なふるさとの方々と、絆を紡ぐことができたやん。
帰りに岡本家先祖代々の墓に参拝した。静止画のように山桜のきれいな背景があった。
                  057.jpg
山は青きふるさと 水は清きふるさと…。思い出に残る一日に感謝!!!


0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA