明日香村の春は「若菜祭」!

成12年に建立された明日香村の犬養万葉記念館も、犬養先生のお誕生日にあやかり4月に
オープンされたので、毎年「若菜祭」として、記念行事を行っている。
「若菜」は、犬養先生の阪大万葉旅行の最後に行われた木曾藤村旅行で、学生をグループ分け
した、「わかな組」・「さわらび組」の名称の名残である。
もちろん「春の若菜」…は「こもよ、みこみち…」の万葉集巻頭の歌を連想するが、犬養先生の
大好きな藤村の詩集「若菜集」からとられたものだろう。
平成13年に第1回の若菜祭が行われてから10年後の今日は、11回目かな?
記念講演とイベントの前に、毎年、記念館の庭で飛鳥坐神社の飛鳥弘文宮司によって、
1年間の庇護と弥栄を祈祷して頂き、有志がその行事に参加している。
昨日はうららかな春の訪れだったのに、一転。今朝は明日香村は雪の舞う寒い幕開けとなった。
みんなびっくり! 毎年の内には、こんな日もあるのね(笑)。
午後からは村瀬憲夫先生の「万葉集の成立について」。
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村瀬先生は、和歌山の景観訴訟の頃から犬養先生と親しかった万葉学者で、穏やかで
礼儀正しく優しい先生である。和歌山大学、近畿大学で教鞭をとられたことから、和歌山
に住居も構えておられ、紀伊万葉にも力を注いでおられるので、紀伊万葉ネットワークの
副会長でもある。今は万葉の老舗の学会、美夫君志会の会長でもいらっしゃる。
講演が、昼食後の眠気を誘う時間帯に始まったが、普段歌人や作品論や、故地の話を多く聞く
方々にとっては、「万葉集の成立論」と言う違った切り口に大いに興味を持って耳を傾け
られた方も多いことだろう。一緒に行っていた、吉本昌裕さんもあとで「衝撃的だった!」
と感想を述べられた。聴衆は『万葉集』の研究の幅広さをあらためて感心したようだった。
村瀬先生ありがとうございました。
その後のアトラクションは、「みんなで朗唱」、犬養ファンが集まっているという大前提
なのだろうが、10年もたてば初めての人も参加しておられるはず。なぜ「朗唱」なのか
なぜ「若菜祭」にやるのか、なぜ続けているのか…という「原点」を抜きに続けている
ような印象があるように思う。一般の人に知らしめるためにも、朗唱を理解してもらう
ために、もう少しキメ細やかな情報が必要ではないのかな…。
終わるなり、昨年とても楽しく過ごした明日香村中央公民館の前の「たこ焼き屋」さんへ。
今回も「太子焼き」→タコヤキと読む!という、新たな講釈を聞き、納得!(笑)
あるじの島田さんは明るくて楽しい方で、お店の雰囲気についつい乗せられてしまった。
もちろん、タコヤキを食べに行ったのだが、昨年遷都記念に制作したCDに依頼されて
作曲した「太子のテーマ」を聞いて頂きたくて、訪ねたということもあり…。
17条憲法を元に歌っている歌なので、太子焼きのこのお店から「橘寺」まで「タイシクン」
のエリアが賑わえばいいな…と楽しみにしている!
「島田さん、ホンマに、ちゃんと聞いてくださいよ!」
それから、明日香村の発信に制作中の「商品」を頂戴した。
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明日香の黒米で作られた「黒米うどん」!
麺類の大好きな私には、興味津々。明日香のお米の宣伝と、古代米をうどんに…という
発想は、今までありそうでなかったのかな。
既に栢森にできたレストラン「さらら」で、メニューにあるとか。
キャッチコピーは、つけ麺、かけ麺、パスタ風とあるが、やはりざるうどんのような
うどんの風味を味わえる食べ方がおススメとか! ありがとうございました。
モニター隊のオカモとしては、価格・味・見た目しっかりリサーチしま~す。
明日香村の桜花も三分咲き。桃の美しさが際立って美しかった。甘樫丘のふもとの菜の花畑
の黄色。商工会館の雪柳の白色。桜?と思った稲淵の姫こぶしのピンク色。きれい!
夕方まで、空は曇っていたが、明日香村には春の色がいっぱい。
大きな真っ赤な夕陽を見ながら、西へ西へ。
この時間の夕陽なら、4/9のクルージングで設定の「明石大門の夕日」は、絶好の時間!
いろんなことを思いながら、楽しい1日を終えた。


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