万葉の歌音楽祭を審査して…。

犬養節、万葉朗唱から万葉歌唱へ…と、私が市民権を頂いた犬養万葉記念館主催の
「万葉の歌音楽祭」も今年で8回目を迎えました。
「万葉うたがたり」の経験と実績から、内容の審査委員長として第1回の予選から
関わってきました。
残念ながら、本選を「明日香村で月を観る会」と日程を重ねてあるため、昨年と一昨年は
高岡市の万葉まつりと重なり、本選は出席がかなわず審査ができなかったので、万葉うたがたり会の
山寺さんに代わりに出席してもらったり・・・と今年は3年ぶりの本選を拝聴する機会となりました。
全国から参加者を募り、本選では、明日香村の石舞台公園の風舞台で演奏をして頂きます。
私たちがそこで万葉うたがたりコンサートを何度かさせて頂いたことがありますが、
「風舞台で歌う」ことが何とも心地よく、明日香村空間に歌がこだまする実感を得られる
幸せは、この音楽祭に出られる方々にとってもみなさん同じ思いだと思います。
まさしく、歌えることに意義がある!!!
私は審査の立場で、いろんな方が「万葉集」をいろんな音楽で歌われることの興味と
私自身への刺激ともなる良い機会です。
今年は、昨年に引き続き犬養先生とお親しかったペギー葉山さんが、ゲストで参加して
くださいました。音楽祭にも審査員として加わって下さり、細かくメモをとりながら
見て聴いて下さいました。
私も久しぶりにご挨拶をさせて頂いたのですが、赤い素敵なドレス姿に「この服は
犬養先生がいい色だね!といつもほめてくださった服なので、きょうも着てきました。」
とお話し下さいました。まさに「犬養先生と魂の通う」お洋服なのでした。そのお気持ちが
うれしい!
さて、音楽祭の結果は、今年は際立って目立つ作品がなく、接戦となりました。
その中で、6年間試行錯誤しながら完成にこぎつけた「富士山」を歌った小林さんが、
記念館賞を、また選歌がよかった遣唐使の母の長・反歌を作曲された川野さんが、2度目の村長賞を。
そして、大賞は昨年に引き続き2度目の出場の若い女性、安田さんの手に! すこし一青窈風の
歌曲で、一般審査員の最高票で選ばれました。
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ペギー葉山さんが、ゲスト出演で万葉歌原曲の「なでしこの花」を歌われたのですが、
1980年に発表された?なんて、信じられない! 新鮮で明るくて爽やかな私たちのナツメロ
(犬養先生が特に大好きな曲でした。)を楽しく聞かせて頂きました。
百聞は一見に如かず・・・出場者も「万葉を歌う」魅力を再認識されたのではないでしょうか。
ペギー葉山さんの衣装も素敵だし、存在感はすごいです。熟女の魅力ですね!
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私も12月のコンサートに向けて新曲を準備しつつあります。
万葉を歌うパイオニア?として、私も初心にもどって「万葉人」の歌をしっかり伝えて
行きたい、ふさわしい音曲をもっと作り出したいと思いました。
雨はあがりましたが、明日香村での仲秋の十六夜の月は、雲が深くて見えませんでした。
でも帰宅途中、西の方面は晴れていて、高速道路の途中から美しい姿を見せながら、私が
車で帰り着くまでしっかり道を照らして見守ってもらいました。お月さまありがとう!
お月見での講演で、満ち欠けする月は、人の生死の輪廻と同じであるとか・・・。神秘的な
存在である「月」に、つい私はお月見の大好きだった犬養先生を思い出すので、今日を
明日香村で過ごせたことをとてもうれしく思いました。
しかし、1日のことで、寒かったです。秋の草花の風情も楽しめました。
フォトギャラリーにご紹介します。


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