2つの喜び!

12月6日(土)、琵琶湖湖畔の柳ケ崎湖畔公園の湖岸で、犬養先生の
137基目の万葉歌碑が除幕されました。
犬養先生が亡くなられて、満10年も経ちますが、いまだに「犬養歌碑」に
こだわってくださる方があることを本当にうれしく思います。
淡海万葉の会が、発足して12年。JR「西大津駅」という駅名を「大津京駅」に
改名の運動を続けてこられて、今春ようやく実現しました。
しかし、藤原、平城の都のように、天智天皇の「近江大津京」については、
条坊制が存在したという記録もなく、「宮跡」の存在も確認されていないので、
果たして「大津京」と言えるのかどうか、議論は引き続いており、改名された
今もなお、意見が様々です。
ただ、地元の会が望まれたのは「近江万葉」の拠点としての象徴の名としたい!
という素朴な思いであったことは、間違いないと思います。
そして、改名を記念して、3月には市民参加型の大抒情万葉オペラを上演
されましたが、引き続き、長年の夢であった「万葉歌碑」の建立をも計画され
一気に10基建立ということで、揮毫者の依頼・資金・石・場所の選定・申請
などなどあまたのハードルをクリアーされて、11月30日に4基、そして、
12月6日に3基が除幕されたのです。
犬養先生の歌碑は、「淡海乃海 夕浪千鳥」の色紙を探し出し、それを起こして
頂きましたが、立派な躍動感のある文字です。
犬養先生、おめでとうございます。また、私たちの心の灯が1つ増えました!
滋賀県では2つ目ですね。わが憧れの額田王も過ごされた近江大津京の昔を
しみじみ偲ぶ人麻呂。私の想像の世界が広がってきます。
犬養先生の歌碑の前に佇み、目前の琵琶湖の静かな風景を味わえる…素敵なスポット
です。しかし、除幕式の間も湖面を吹き抜ける晩秋の風が冷たく、肌に染み入りました。
(除幕式の詳細は、犬養万葉顕彰会の会報「あすか風」に即日レポートしました
ので、12月15日に発送しますので、またご覧ください!)
そして、私にとっては、今や奈良女子大学で坂本信幸先生の門下に入れて頂いて
おりますが、同日、大津京関連の1号の発掘遺跡である、錦織遺跡に、坂本先生の
万葉歌碑も除幕されました。
坂本先生は、達筆でもあり、品良い優しい字を書かれますが、このたびは、人麻呂の
「近江荒都」の長歌を揮毫され、素晴らしい超大作の歌碑でした。
先生もご自身の「書」が、歌碑として、訪れ、見る人たちに歴史や万葉の心を後世に
伝えていく手立てとなることを本当に意気に感じておられることでしょう。
坂本先生、おめでとうございました。
大津 027.jpg
私は、こうして「机上」の万葉ではなく、世の中の人たちに「万葉集」を浸透させて
おられる二人の先生にご指導頂いているということは、私もそうでなくては
ならないという「姿勢」のメッセージも頂いているのかもしれません。
幸せな私ですね。


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