さくら雑感

今朝、通りがかった街路樹に、平戸つつじのつぼみがふくらみ始め、
5月の連休頃には、ピンクの濃淡の色合いの見事なつつじロードが
楽しめそうです。そして甲子園の桜もとうとう葉桜となりました。
「さくら」への思い、こだわりの季節が終わろうとしています。
今春から始まったNHKの朝の連続ドラマ「きらり!」の主人公の
名前が「桜子」です。テレビから聞こえる「さくらこ」という響きは、
やさしさがあって、私は大好きです。
万葉集の巻16-3786の切ない「桜児伝説」をふと思い出しました。
 春さらば 挿頭にせむと わが思ひし
         桜の花は  散りにけるかも(巻16-3786)   
 妹が名に 懸けたる桜 花咲かば
         常にや恋ひむ いや毎年に(巻16-3787)   
 おまけですが・・・このドラマの主題歌を聞いてなつかしい気持ちに
なりました。作曲者を確認して、「やっぱり!」
平成12年のNHKの朝の連続ドラマで「明日香村」フィーバーを
起こした「あすか」。その音楽を作曲された大島ミチルさんの
音楽でした。
彼女の「メロデイーライン」は美しい上に、私たちのヤマハの先輩
としての音楽旋法が、しっかりあらわれています。
朝のあわただしいひとときですが、この半年間、耳からの
心地よさに和みそうです。
私の叔父は女子ゴルフの「横峯さくら」にゾッコン、入れ込んで
いますが、横手の峯に明るく咲き誇る「桜樹」・・・いい名前ですね。
名前には「魂」が宿りますから、きっと心に残る選手になるでしょう。
恋多き作家、「宇野千代」のさくらブランドは有名です。
私も「着物・バッグ・ハンカチ・ひざ掛け」と品物が増えました。
私と同じ姓の「岡本かの子」は「桜」と題した歌を1924年に
193首、一挙に発表した、その冒頭の1首に心を衝かれました。
 桜ばな いのち一杯に 咲くからに
       生命をかけて わが眺めたり
日本人は「桜」に対して、いろんな思いを寄せ、託してきました。
万葉集の中では「萩」「梅」に次ぎ、最多の花の歌ではないけれど、
しかし、私は万葉人がもっとも愛した花は「さくら」ではないか・・・
と密かに思っています。さくら散る・・・。


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