恥ずかしながら・・・。「ならら」

昨日浜北万葉まつりから帰宅しました。
万葉の行事はいまだ真っ盛りで、毎週のように元気に楽しく
出かけて「万葉うたがたり」がんばっております。
帰宅しますと、ドキドキ・・・。それは高岡へ出発する前日に
あわただしく取材して頂いた「オカモ」の記事が、堂々2ページに
わたって記載された冊子が届いていたのです。
こんなことってきっと一生に一度だけかも・・・。
本当に光栄なことでした。記者の景山さんに聞かれるまま、
ただただおしゃべりをしたことを、プロはやはり上手にまとめて
くださっていて、それも私に好意的に書いて下さっているので、
本当に恐縮しています。
私は矛盾していて、「恥ずかしくて面映い・・・でも、うれしくて
ちょっぴり誰かに見てもらいたい・・・」という気持ちの狭間で揺れて
います。
興味?関心?愛情?のある方は是非、「オカモ」の記事を
ご覧頂きたいです。よろしくお願い致します・・・(汗)
  月間大和路「ならら」2005年11月号   ¥400
全国書店でお買い求めは可能です。もしみつからなかった時は
  発行所:地域情報ネットワーク株式会社
     0742-27-1061 FAXは27-1039 へお問合せを・・・
毎月の企画もなかなか関心深い、奈良ファン・歴史ファンを
満足させる内容ですよ。
犬養先生に感謝!

尼崎にもあった!白鳳時代の遺跡跡で、万葉うたがたり・・・!

今週は明日香村散策ではじまり、因幡国庁跡に立ち、
昨日、裏磐梯の紅葉を見て帰宅しました。
明日23日は、万葉の「猪名野」でうたがたりです。
「自然と文化の森協会」という環境の保護と育成に携わる市民団体
が中心となって、「尼崎:園田地区」の町作りをされておられます。
その地域の歴史的文化財の1つとして、猪名寺の法園寺には白鳳時代の
七堂伽藍の寺の礎石が残っており、猪名寺廃寺という旧跡があります。
秋の夜長?ではなく、風情の中で、地元でも白鳳時代=万葉ロマンに
浸ってみようと・・・企画されたコンサートです。
私もうたがたりコンサートIN西宮で、地元へ万葉の誘いをしている
ように、お隣の尼崎での依頼と言うこともあり、喜んでお引き受け
しました。予算の都合で演奏メンバーは3人ですが(汗)、万葉集の
魅力を少しでもお伝えできれば・・・と思います。
近松だけではないぞ!
春にはJRの悲惨な事故があり、今年はすべての行事が自粛されて
しまい、かえって元気や生命力を取り戻したい尼崎の方々にとっては、
複雑な思いで過されてきました。
それだけにささやかな地元行事ではありますが、心温まる機会に
したい・・・と準備に余念がありません。
私もちょっと「声」に疲れが出てきているのですが、気力と
迫力でがんばります!
「万葉」は素晴らしい!ですもん。
午後から、地元の方々の出演も含めて「万葉の宴」です。
これを見てから?どうぞお越しくださいませ!

あの日も満月・・・!

わが敬愛する恩師、犬養孝先生のご命日に近いこともあり、
大和路を歩く会というグループで橿原・明日香を万葉旅行で
歩いてきました。
昨日の大雨とはうって変わった晴天に恵まれました。
秋の心地よい風の中、親しい仲間たちと、通いなれた飛鳥の道を
行きます。稲刈りが始まっており、田畑は活気がありました。
元薬師寺の傍の、ホテイアオイの花が一面満開の畑を見て、思わず
歓声をあげました。
なぜか、ピイヒャララと雲雀が元気に囀っていました。
香具山の中腹の「万葉の旅」の原風景の場所にたち、うまし国ぞ
蜻蛉島 大和の国は・・・と全員で国見をしました。
犬養節で朗唱をし、また先生のお好きだった愛唱歌を合唱したり、
終日過した明日香村で、犬養先生を偲び、万葉の明日香を深く満喫でき
たことは幸せでした。きっと犬養先生の御霊も一緒に過してくださった
から・・・でしょうね。
 7年前の犬養先生が亡くなられた平成10年10月3日は、満月の日でした。
それ以来「月」を見ると犬養先生が重ね合わさります。
仲秋の名月だったのでしょうか?定かではありませんが、ご葬儀に参列
せず、わざわざ明日香村の観月会に行かれて犬養先生とお別れをなさった
方もありました。
 帰宅途中、甲子園の駅を降りて、ふと見上げると皓皓と照る満月に、
思わず立ち止まって見入ってしまいました。犬養先生が「オカモチャン、
きょうは楽しかったね。相変わらず勉強しないで、みんなと話ばっかり
してたね。でも明日香村はいいでしょう?たくさんの人が参加して
くださってよかったね・・・。」と話しかけてくださったのが聞こえた
ような気がしました。
 月を見るたびに・・・月に重ねて思う・・・。
ひょっとして 月人壮士は犬養先生だったかも???

大伴家持の里 二題

7日から9日までは、富山県高岡市で、9日はまた鳥取市国府町で、
それぞれ万葉集の朗唱の会が催されました。
 高岡では、第16回目万葉集全20巻朗唱の会・・・の名の通り、
大伴家持が編纂したと言われる4516首すべてを2000人の参加者で
3日3晩をかけて朗唱されます。駅に近い古城公園の、池の上の
水上舞台で、出演者が万葉衣装に身を包んで、思い思いのスタイルで
朗唱を楽しまれました。
私は開会式のセレモニーで、婦人会の方々と「高岡旅情」を合唱
したあと、テープカットをし、招待者として朗唱をさせて頂きました。
歌は額田王の春秋競憐歌でした!
 国府町は昨秋11月1日に鳥取市に吸収合併され、今年からは大きな
自治体の地域行事の一つとして、再出発しました。延べ第8回万葉
朗唱の会は、因幡万葉歴史館の敷地内にある伝承館という野外舞台で、
行われ、ここでは万葉集に所収されている大伴家持の歌の約485首
すべてが朗唱されます。私は、初回から万葉うたがたりコンサートの
ステージの機会を頂き、毎年家持に関する歌を中心に、演奏させて
頂いております。今年は地元のコーラス紫陽花の方々と一緒に
歌わせて頂きました。
 こうして万葉の故地の各地で「万葉集を声に出して歌う」=朗唱が
こんなに盛んになり、定着してきていることは、私も同輩として
非常にうれしく、万葉を歌うことの力強いエールとなります。
今年は特にこの行事日程が重なり、参加者も悩まれたことでしょう。
いやはや、高岡と国府に大伴家持クンの御霊も右往左往して、忙しかった
ことでしょう???
家持クンの心残りのせいか、天候は全国的に「男心と秋の空」状態
でしたもの! ふむ。