ダブルヘッダー

23日の除幕式のあとは、夜のお食事会の予定がありました。
万葉うたがたり会の歌姫、大岡美佐ちゃんが、大阪・弁天町のイタリアンレストランで
週1回、弾き歌いをしていますが、クリスマスシーズンということで、急遽やはりうたがたり
メンバーの村田道代さんのバイオリン演奏を加えて、特別ステージの企画ができたことを
聞いていましたので、行くことにしていました。
山寺さんと私が一緒に出かけるとまるで、うたがたりメンバーの保護者?のようです。
今年は天皇誕生日とクリスマスが土日…と3連休になるので、出かける人々のスケジュールも
考慮しますが、お客様に対する仕事は、いかに3日間を魅力的に誘うかが勝負時でしょう。
そう思うとTSUBAICHIは3連休!!! あまりにビジネス意欲にかけるかも(汗)。
いやいや、私も世間並みにプライベートな時間を過ごすことも大事だと思いますし!
7時からスタートしたステージは、クリスマスムードの店内に雰囲気が変化し、ウエイトレス
さんもサンタワンピース姿でかわいい!
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演奏者の3人もドレスが赤、白、シックな紫とクリスマスカラーで揃いました。
相談して決めたというプログラムは、クリスマスソングメドレーや、アベマリアや、
皆さんが「クリスマス」ムードを感じられるような、ヨーロッパやアメリカ音楽などの
明るい、耳触りのよい音曲を選曲されていました。
お客様もクリスマス前日と言うこともあって、客席にも余裕があるくらいだったので、
お客様も私たちも、コンサートタイムをゆっくり楽し無ことができました。
美味しいワイン、美味しいお食事、素敵な音楽…と贅沢な楽しいひとときでした。
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いつもながら、表情豊かなフォトジェニックな美佐ちゃんです。
クリスマスにデートの約束があったようで(笑)、仕事にも気合いが入ってる!
村田は、今日明日の弁天町で仕事納めになるとか…。その気合いもあり!
音楽仲間のネットワークがうまく活用されて、それぞれがアーチストとして音楽語彙が増え、
演奏が豊かになり、活躍する場面が広がっていくことは本当にうれしいことです。
演奏後、挨拶にきてくれた二人…。お疲れ様でした。
素敵な演奏をありがとう。私の貴重なクリスマスタイムに感謝!
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春日大社「犬養孝揮毫記紀歌謡歌碑」建立

2011年12月23日(金)の天皇誕生日、奈良市の春日大社の境内に『古事記』歌謡の歌碑が
建立・除幕された。
「万葉の大和路を歩く会」10周年記念事業で、高円山のドライブウエイ展望所に大伴家持
歌碑が建立された時に、除幕の神事をしてくださったのが、春日大社の花山院親忠宮司だったそうだ。
その折りに花山院宮司が、春日大社にも犬養先生揮毫の歌碑が建立できれば…とお願いされる
ことがあったらしい。それから、21年目にいまや世界遺産となり、歌碑建立が不可能と
思われた聖地に、来年『古事記』編纂1300年紀を前にして、犬養先生が珍しく色紙に書いて
おられた古事記歌謡
「倭は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる 倭し麗し」 倭建命(記30)
が、歌碑となり、春日大社の境内に誕生した。
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格式高い春日大社の導きに従い、除幕の儀(神事)は、春日大社のご本殿の前の御廊で行われた。
春日大社の回廊内の特別参拝はなかなか機会がないが、このたびは鳥が翼を広げたように
延びていると説明されている御廊で、参列者全員あげて頂き、ご神事に与らせて頂いた。
春日大社でこのような場所まで入れて頂いたことに感激!
西村禰宜のこの日の為に作ってくださった素晴らしい祝詞をしみじみ聞きながら、また
巫女の舞もあり、本格的な除幕の儀礼を行ってくださったことに心から感謝だった。
私は以前、犬養万葉顕彰会会長だったので、玉串奉奠させて頂いた中の代表の一人として
光栄な機会を頂戴した。
その後、貴賓館で直会が行われたが、その時にはかつての花山院宮司の跡継ぎでおられる
花山院弘匡宮司がお顔を出してくださり、春日大社とゆかりの万葉歌2首をご披露しながら、
喜びの御礼とご挨拶をしてくださった。そして建立された大木さんに感謝状を渡された。
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大木さんは先月自宅でけがをされて治療中。建立も短期間に予定が決まってしまったそうで、
そのハンデイを抱えながらの奔走と伺っている。また除幕式には、病気療養中の奥様もご参列
くださり、ただ体調が万全でないお二人のために、ご長男が東京から車で奈良まで送って
こられた。また、歯科医のお嬢さんが、お子さんを預けて大木さんご夫妻の介助に共に
来てくださったので、ご家族水入らずとは言え、ご家族のご協力あっての建立事業だった。
本当にありがとうございました。
春日大社の御廊でご神事が執り行われたので、歌碑は祝別のみ。紅白の花吹雪が舞い、
喜びとともに、歌碑が無事除幕された。18日に山内さんの出版祝賀会の時に、今日のこの
歌碑の除幕式のことが、情報公開されたが、古事記歌謡の色紙提供者が山内さんと言うことで、
新たな歌碑の裏面には、山内英正氏の名前も刻まれ、記紀歌碑1号記念でもあるこの新碑の
建立は犬養先生からの山内さんへのご褒美?のような気がした。よかったね。
凍てつくような底冷えのする寒い日だったが、心はホットに…幸せ気分だった。
久しぶりの奈良。帰りは春日大社から東大寺の二月堂方面へ歩き、秋にオープンした
東大寺ミュージアムへ。
立派な収蔵庫?ができた…と思いきや。興福寺も中金堂を再建中。
歴女ブームとなった、阿修羅像の人気たるや凄いが、「仏像」ブームもあって奈良のお寺は
今建設ラッシュ状態?
のどかにせんべいを食む鹿たちが、世の中の流れをどのように見ているのだろうか。
聞いてみたいものだ(笑)。
さて、夜は大阪・弁天町のレストランへ。歌姫大岡美佐ちゃんとバイオリニスト村田道代さんの
共演のクリスマスコンサートがあり、ささやかなクリスマス気分を求めて、大阪へ。
犬養先生、山内さん、おめでとうございました!!! 

山内英正氏出版記念祝賀会

かつて犬養先生の書生のような存在であった山内さんは、私より4歳上で、青春時代を
同時期に過ごしたと言っても過言ではない。
山内さんは阪大の万葉旅行の会の委員もされたが、後は犬養先生の著作物のお手伝いを
されたり、先生が亡くなられた後は、今では犬養先生の資料の管理者として、いまだ今日
建立されている万葉歌碑などの建立協力や情報収集を熱心に続けてくださっている。
その中で、今年6月に上梓された『万葉こころの風景』は、今までの共著本ではなく、
山内さんが書きためられた記事や原稿をもとに、犬養先生と『万葉集』を通して、時代や
体験や歴史も含めて、そこから見えてくる犬養先生の功績や姿などを語る「犬養万葉の
記録集…」と著作の帯に記されている。
多くの著作物がある中で、初めての山内さん個人の出版物ということで、「ぜひお祝を…」
という声があがり、頼まれた私は安請け合いして友人代表ということで、発起人を引き受け
2か月前から準備にかかり始めた。
TSUBAICHIを会場として開催させて頂くことと、私の独断の準備・演出で行う
ことになり、ともかく山内さんの空いておられる日を押さえ、出版記念「講演会」依頼を
承諾して頂いた。そしてそのついでに祝賀会もやりたい旨を伝えたところ、山内さんから
できるだけささやかな会で…と言われて、私の方から親しい方を中心に案内状を出させて
頂いた。出席者は46名、加えて当日参加できないけれど、お祝いの協賛金参加の方々が
17名と、多くの方々の参加を得て、記念品としてプレゼントしたのは、これです!
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みなさんからお志を強制徴収しておきながら(汗)、その予算で何をプレゼントするか!
いろいろ考えた結果、やはり「犬養先生」関連のものを考えた時に、「揮毫歌碑」しか
ない!と思い構想を練り、サロンの山寺さんと相談しながら辿りついたのが、このミニ万葉歌碑。
そして皆さんから頂戴した予算内で作ることができた。
石の産地は、宮崎県高千穂地方。石名は、学術名が、紅廉石片岩。珪質頁岩で広域変成作用
によって出来た変成岩の一種だそうで、いかにも私たちの選んだ、赤いきれいな石である。
そして揮毫の歌は、穂積皇子の巻16の歌。
「家にありて 櫃に鍵さし おさめてし 恋の奴が つかみかかりて」を選んだ。
いくつか私も犬養家から色紙を預かっているが、まだ建立されていない歌が望ましいことや、
山内さんにふさわしい???内容であるとして、「これやん!」
出席者へのコメントとして、男子校の教諭であろうとも女子学生にときめくことがあった
時に、この歌を思い出し、「恋の奴」を櫃に閉じ込め、鍵をかけ、身辺をしっかり守って
頂き、内柴選手のような不名誉なことのないよう、ストイックな人生を送って頂くべく、
老婆心からこの歌を…とご紹介。
ユーモアを感じて頂ければ幸いでした。山内さんはどう思ったかなあ(笑)。
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遊び心もあり、みんなで除幕のひもを引っ張って…。楽しい!
小さくても重さが7~8キロあるので、翌日私が車でうやうやしくお届けさせて頂いた。
ホームページのトップでも報告したが、土の上に設置して初めて認定歌碑となるそうだ。
当座は、山内家の床の間に飾ってくださるらしい。その後は山内庭園に設置されるかも。
その時は142番目の犬養先生の万葉歌碑として、みんなで見学に行きましょう!!!。

谷中を行く。

東京へ行く用事があれば、必ず立ち寄るのが「谷中」です。
犬養先生の御魂が、本当に谷中の墓地に眠っておられるのか…と考えれば、私の中では
犬養先生の「たましひ」は、常に万葉の故地を彷徨っておられ、特に明日香村では、今も
留まっておられるのではないかと思うのですが、「谷中」は犬養先生のふるさと「上野」の
近くでもあり、私はついつい行きたくなってしまうのです。
何度も、またいろんな方向から向いますので、上野からも日暮里からも、西日暮里からも、
行けるようになりました。おのぼりさんの私が…です(笑)。
前日のしのぶのダンス発表のあと、埼玉に宿泊したので、今回は地下鉄千代田線の西日暮里から
行きました。
このコースには、坂道を登りきったところに「富士見坂」という場所があり、ビルの狭間から
富士山の見えるスポットがあります。
さて今回は、季節がら冠雪した富士山でしたので、新幹線でも鮮明に姿を確認することが
できましたので、期待して通りかかりました。「やったあ!!!」
携帯写真なので、わかりにくいのですが、正面に富士山がはっきり確かめられました。
               谷中富士
「♪何か、いいことありそう♪」本当にそんな気分でした。
そして犬養先生のお墓参りに…。
年末でもあり、お墓の掃除に来ておられる家族連れも多く見かけました。
いっぱい報告がありました。
プライベートなこと、明日の山内さんの祝賀会のこと、春日大社の新碑除幕のこと、
そしていつも守られている感謝と、御礼を申し上げました。
谷中の空は、12月とは思えないまさに犬養高気圧の青空。犬養先生が私に微笑んでくださって
いるかのようで、ひとときお墓の前でぼんやりしていました。
「また来ますね!」と約束をして、上野方向へ。
犬養先生の住んでおられたと言う、上野桜木町は、いまはパンダのいる動物園のあたりだ
そうです。娘にパンダのおみくじなどを購入しながら、恩賜公園である上野の森を歩きました。
本当に暖かい日で、人出もそこそこあり、まだ公園の紅葉が楽しめました。
               桜木町
この日のうちに帰宅しないといけなかったのですが、久しぶりに親友のたけもと銀座でランチ。
ちょっとセレブ感覚で、それぞれの近況を話したり、クリスマスバーゲンの商品を見たり
貴重な時間を過ごしました。東京はやはり大阪と違う楽しさがあります。
姪や甥に感化されてきたかも。(汗)
まあ、日常から解放されるということだけの楽しさだけかも知れませんが…。
あわただしい東京行きでしたが、有意義な時間でもありました。
行きの新幹線、東武鉄道、谷中、帰りの新幹線…と大好きな富士山を何度も見られて幸せでした。
やっぱり富士山は、「見るものだ!」

しのぶ全開!

親バカならぬ家族バカは、昨春の甥の東京大学卒業式出席!報告も致しました通り、今回は
姪のしのぶの卒業ダンス?!を見届けに行ってきました。
奈良の帝塚山中学校の時のダンス部から出発して、早稲田大学でもダンスに没頭…というより、
ずっとダンスを続けてきた最後の大舞台の出演でした。
いつ見ても元気あふれるタイプには見えず、どちらかと言うと内気なタイプの女の子で
「体を機敏に動かす」時を見たことがない!というのが、本音です。
中学校に入り、ダンス部に入ったと聞いて、家族もはじめてしのぶ(ちゃん)が、ダンスが
好きだったのだとか、ダンスをする!という驚きの方が多かったくらいでした。
「ダンス」というのも、何を隠そう、私も甲南女子中学校の時は3年間ダンス部に所属して
いました。でもその時のダンスはクラシックバレエでした。
まだ私もスタイルはよく!!!、トウシューズで文化祭で踊ったものです。
そしてしのぶのダンスは、今様のストリート系というのか、ブレイク系と言うのか、専門語で
「lock」という種類のダンスだそうです。
もちろんリズム感は必要だし、振付もユニークで、群舞なので、好きといえどもよく練習に
ついていけたなあと感心していました。
そして早稲田大学へ入って、やはりダンスサークルに入ったと聞き、野次馬の私は、早稲田
大学の見学がてら一度だけ、ダンス発表を見たことがあります。
大音響と派手な照明の中で、しのぶはどこで踊っているのだ!状態でしたが、やはり見つける
ことができたのは、さすがおばちゃん!と自画自賛したことを思い出します。
しかし早稲田のサークルでは物足りないと、立教大学中心の超党派の学生も受け入れるサークル
で活動し始めたと聞いていましたが、あれから3年。はや就職も決まり、卒業記念公演が
16日・17日でした。私はサロンの予定もあり、17日には帰宅していないといけなかったので、
16日午後から、埼玉県戸田市の文化会館まで出かけました。着いた時はすっかり日暮れ!
会場はクリスマスムードでツリーがきれいでした。
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「おばちゃんが来てくれる!」と、翌日観るはずだった義妹の幸子さんがわざわざ前日も
私に付き合ってくれました。
「VOICE]というタイトルで企画・演出された舞台は、会場も大きく、想像以上の規模で
経費をかけた、ゴージャスなものでした。音響もダンス用に各幕間にモニターがおいてあり、
舞台はスクリーンを用いドラマのストーリーと主役の人物を二次元の世界を使って、
楽しませてくれました。演出がなかなかうまい!
ストーリーも本当に学生らしい「友情・希望・思いやり」をテーマに、けんかがあったり、
別れがあったり、許しがあったり…その場面ごとにダンスプログラムが入っていました。
本当に洗練された内容、演出、衣装の華やかさに目を奪われた…という印象でした。
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若い同世代の観客がほとんどでしたので、歓声もにぎやかで、熱気にもあふれ、おばさんは
ちゃっと腰が引け気味???(笑)
当のしのぶについて前もって出演する場面を聞いていたので、始まると一生懸命探しました。
本当に生き生きと笑顔満開で楽しそうに踊っていました。
そして、振りつけられた微妙なポーズや細やかなリズムに乗って踊るしのぶは別人のよう!
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娘が青春時代を「演劇」で過ごしたように、しのぶも東京では学業やアルバイトとは別の
世界をしっかり持って過ごしていたことの感慨を覚えました。
学生時代に何かに「熱中できる、夢中になれる、精魂をこめられる」ものに出会えていた
ことをうれしくも思いました。
今回で引退だそうですが、燃焼しきった経験と達成感はきっと今後のよい糧となることと
思います。
私も舞台を見ることができて、本当によかったと思いました。
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出演者が多いこともあって、終わって家族・友人たちとの対面は大混乱。
その中でようやくしのぶと出会いました。ばっちりメイクで勝負顔!
翌日も最後まで、思い残すことがないようにしっかり踊れ!エールをおくりました。

つばいちえびすで講座!

とんとんと話が進み、「善は急げ」と、急遽桜井市の三輪山のふもとではありますが、
旧の「三輪」の町にある三輪恵比寿神社の社務所をお借りして、昨日「万葉講座」を開催
させ頂きました。
TSUBAICHIの万葉ゼミナールに来ておられた小西加寿子さんは、一見セレブなミセスで
いらっしゃいますが、お話をうかがっていますと、住居地にある、またその地域を昔から
支える三輪恵比寿神社について、住民の誇りや関心の薄さや、それに伴って里の賑わいが
なくなってきたことを大変心配しておられます。
三輪山をご神体とする大神神社は、観光的人気があり、古代史ブームもあって、参拝客は
ほっておいても増える一方ですが、三輪恵比寿神社は、同じ「三輪山」の周辺地にあっても、
JR三輪駅のそばですが、山の辺の道を行くコースでは、近鉄沿線から歩くことが多いので、
私も立ち寄ることがありませんでした。このたびの機会ができて、初めてJRまほろば線で
「三輪駅」に降り立ちました。
奈良ではありますが、また違ったなつかしい「昔」の空気が流れていました。
駅から近い三輪恵比寿神社はこじんまりとした小社ですが、拝殿から見る本殿の様子は、
古式豊かで、荘厳さが漂っていました。
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「万葉講座」の開催は、地元の方々に『万葉集』に馴染んで頂けるように小西さんや、
三輪恵比寿神社の竹内宮司が、企画してくださいましたが、なんと、この三輪恵比寿神社は
「つばいちえびす」とも呼ばれ、日本最古の市、海石榴市の守護の神様として作られた神社
とか、これは我がサロンTSUBAICHIが、真っ先に参拝するべき場所でした!
また、そもそも三輪恵比寿を世間に知って頂くための協力の一歩として、私の住む西宮えびす
神社にご紹介をするということで、まず私が三輪恵比寿神社を表敬訪問したいと思っておりましたが、
11月25日に宝塚のコープカルチャーで山の辺の道を歩いた時に、現地参加をしてくださった
方が、
『万葉集』を学びたい…と言う感想があったことから、この講座が実現しました。
当日の会場は社務所と聞いていましたが、和室ですので、正座型のなつかしい寺子屋の
ようでした。
師走の急な機会にも関わらず、満員。ありがとうございました。
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万葉のふるさとで『万葉講座』なんて、釈迦に説法状況でしたが、みなさんとっても熱心に
聞いてくださいました。ハートに響く「祝婚歌」などをご紹介したかったのですが、
やはりご当地ソング「三輪山」から…ご紹介。また次の機会が生まれるといいなと思います。
熱弁を振るう私! 
万葉の故地で大好きな『万葉集』を話させて頂き幸せでした。
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そして、私は2月5日6日7日に行われる三輪恵比寿神社大祭のお知らせを西宮えびす神社に
お伝えしたいと思います。

足を止める!

きれい!
今朝出勤する時の道筋で、たわわに咲いていたピンクの山茶花。
毎日一定ではなく、少しずつ違った道を歩いて出勤するので、それぞれに「出会い」が
あります。
住居・工場・人の流れ・時間差・そして道端の植物など、その時々の場面や表情が、何気ない
毎日の中で、毎日違うことに「1日」の大切さを考えさせられます。
きょうは、さすがに私を呼びとめたかのような「山茶花」でした。
「私を見て!」とばかりに、本当に美しく着飾ったこの木は、町工場の角の一角に咲いていて
おそらくほとんどの人には目立たないところにあります。
11月24日に写した時は、一輪が見事に咲いたばかりで、この時も思わず写メールに
残していました。
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その日以来通った道。「あなたは、ほんとうにきれいね。ありがとう。」
きょうはいいことありそう!

アンチエイジングデイナー

12月6日は、9月の講座に伺ったときに決めた備前うたがたり会の忘年会でした。
12月に入って私もサロンも少し落ち着きを取り戻し、ほっとしたのも束の間「忘年会」ってか!!
師走を実感しながらも、備前のお仲間の方々との集まりですので、会食も岡山市内となり、
悩んだ末、山寺さんと車で出かけました。
大阪から現地まで2時間弱で着きます。
午前中はTSUBAICHIで仕事をしてから、出発しました。私たちは「晴れ女」の面目躍如で、
風もなく、日差しも明るい恵まれた1日でした。
夕食までには時間があるので、地元へ嫁ぎ、備前うたがたり会のきっかけを作ってくださった
万代恵理子さんにお付き合い頂き、「櫂の木」の紅葉が美しい閑谷学校へ立ち寄りました。
閑谷学校は、以前犬養先生のご講演と共に私もコンサートをさせて頂いた懐かしい場所です。
もう20年くらい前になるでしょうか。
「櫂の木」が有名なので、紅葉の時期にはバスや団体客が押し寄せる名所だそうですが、
普段は静かな山間の旧跡です。私たちが行った時はほとんど落葉し、1本の枝にかろうじて
紅葉が…。私たちのための「最後の一葉ね」と、笑い合いました。
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この備前市にある、閑谷学校は、現存する最古の学校建築物で、創始者は、岡山藩主の
池田光政公です。
武士の子弟が学び、庶民の学校として、地方のリーダーを育てる目的で造られたそうです。
講堂の床に正座して「論語」をそらんじては、講釈を受ける「講堂学習」が行われました。
私もおみやげに親しみのある章句を集めた「あいうえお論語」を購入しました。
さすが、備前だけあって、屋根が備前焼瓦で色の風合いがきれいでした。
また、私は丸みを帯びた「切り込みはぎ式」と呼ばれる石塀に、感嘆しました。
広大な空間に、各所、工夫を凝らした隅々まで精巧な作りの学び舎のたたずまいが本当に
素晴らしく、次回TSUBAICHIバスツアーはここだ!と確信をしました。
名物の2本の大きな「櫂の木」は、左は赤、右は黄の2色に紅葉するのが特徴で、今回は
既に見頃は終わっていましたが、11月10日頃が最高に美しいそうです。
さて、肝心の忘年会の宴会は、東岡山の「雅」という日本料理のお店でした。
ちょうど50代の女性の会ということで、「アンチエイジング」をテーマとしたメニューの
このお店を予約してくださったそうでした。
アンチエイジングとは、言葉のごとく「抗老化」「抗加齢」ですが、味気ないので、
「いつまでも若く過ごせるための」…お食事会でありました。
たとえば、四季の食材を季節に合わせた色合いのものを取ること、春夏秋冬に対応して
青・朱(あか)・白・玄(くろ)の食材の有効性。冬は黒い食べ物がいいそうです。
たとえば、黒豆?ごぼう?…などなど。
また、今や有名なコラーゲンを取るには、すっぽんのスープとか…。
カメラを忘れていき、証拠写真がありません。(泣)
「雅」というお店は今年開店されたそうで、広島で修業された若い板長さんが、ご挨拶に
来てくださいました。お一人で料理対応をされているので、お店には座席に余裕があるのに、
その日の予約の方々に最高のおもてなしをするために、以外のお客様は受け入れないという
こだわりにびっくり。それではやはりビジネス上、大変だろうと思いますもん(汗)。
でも、頂いた名刺に、お~!と感動!
「和のコトダマは、輪に通じます。すべての人々が手を繋いで、一緒に幸せになろうという
思想です。輪はまた、コトダマで「環」に通じ、天地万物の有機的な繋がり、野菜は作り手
のお百姓さんやそれを選ぶ人、八百屋さん、消費者と繋がります。野菜の命を育んだものは
太陽や雨や大地です。大自然、大宇宙の中の目に見えない有機物的な繋がりの中で人間は
行かされています。そのことに自然と気づかされるのが和食です。和の中には、平和が循環
するという思想も息づいています。その時期に出来るものは、その時期に必要なものです。
旬時期を大事にする日本(瑞穂の国)。その時期、その土地でできるものを存分にお楽しみ
ください。…」と書かれていました。
その思いを貫いてがんばってくださいね!とエールを送ります。
またぜひ訪ねたいと思いました。
板長さんの心のこもった素晴らしいお食事と、ご招待してくださった備前の方々に本当に
心から感謝致しました。なごやかに「オバサントーク」炸裂!?。
でもみなさんわきまえられた、素敵なご夫人方です。気持ち良いお付き合いがありがたいです。
忙中閑とはこのことで、この「ひととき」は翌日からの「元気の素」になりました。
来年備前の講座はまず2月に久しぶりの「かるた会」で万葉を楽しむ予定です。
私と山寺さんは、「備前の里、閑谷学校と備前焼見学ツアー」の実現のために、作戦会議
開始です。(笑)

思い出のアルバム

音楽サロンTSUBAICHIで、いろいろ企画をしていますが、私の頭の中には「人材」と
その人の能力を企画でいかに発揮していただくか!ということで、独断ではありますが、
とても楽しいことです。
立ち上げの時から、万葉うたがたり会の歌姫、山口ひとみさんには、「みんなで歌おう、
なつかしの歌」という、歌声サロンを開始しました。ここ2~3年、今でこそホテルや、
カルチャーでもこのような教室が多くなっていますが、私たちは、独自でスタートした!と
自負しています。
「山口ひとみさん」は、歌のキャリアも十分でレパートリーが広く多いことで、どの世代の歌、
クラシックから各国の民謡、そして演歌まで、何でも来いの実力派ですので、サロンでお客様と
「いろんな曲、個人のこだわりの曲、思い出の曲を一緒に歌う」リーダーとして、最適な
歌姫でしたので、真っ先にカルチャーをお願いしました。山口さんの人気もあり、おかげさまで
今ではTSUBAICHIの看板カルチャーとなりました。あらためて山口さんの「歌」「人柄」の
魅力に感心させられています。
さて、もう1人の歌姫大岡美佐ちゃんの登場です。
(娘より若いのでついちゃんづけで…(汗)ごめんね)
このたび是非に、とお願いしたのは、別企画の「歌のおねえさん」としてです。
私が万葉うたがたりのコンサートの中で、時々「ふるさと」「もみじ」「夏は来ぬ」などの、
私たちが子供のときから親しんできた「唱歌」をはじめ、「椰子の実」「おぼろ月夜」
などの抒情歌…をご紹介しますが、残念ながらこれらの名曲を知らない30代の人たちが増えて
きました。また日本の四季折々の季節や景色や歳時記を歌う、日本の「歌」の素晴らしさを
味わえる年齢となり、今しっかりと歌い、大切に次の世代に残していくことを思いました。
その方法としてカルチャーでは「こどものうた」に焦点を当て、「思い出のアルバム」と
いうタイトルで、まず手始めに10月から3回のシリーズにして、行いました。
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線引きがむづかしいのですが、童謡・唱歌・わらべうたと分けました。
また美佐ちゃんの個性あるひとときにもしていきたいので、ゲスト歌唱タイムも設けました。
今回は特別にヨガ教室で講師をしてくださっている女優の猿渡美穂さんにお手伝いして頂き、
絵本を楽しむコーナーも設けました。
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3回シリーズでしたので、絵本は日本3大むかしばなしを取り上げ、「カチカチ山」
「花さかじいさん」「舌切りすずめ」を乾さんにパワーポイント画面に変換していただき、
久しぶりに楽しく鑑賞しました。ストーリーを「正しく?」覚えている人が案外少なく、大いに
納得しながら楽しめました。勧善懲悪の結末ですが、絵本の結末は子供向けにとても緩やかなものです。
正義感の強い私には!少し、いや大いに不満が残りました…(笑)。
今回設定した、毎月第1土曜日が、わりにご都合のつきにくい日程だったようで、もっともっと
多くの方々に参加して頂きたかったのが、残念でもあり、反省ですが、大岡美佐さんの明るく
伸びやかな声でリードしてもらいながら歌う唱歌や、子供のうたの気持ちよさ。
本当になつかしく、健康的で、そして子供の頃を思い出したり、その背景を美佐ちゃんや私たちが
お客様に教えて頂きました。貴重な蘊蓄をありがとうございました。
時代と社会思想の影響で、「歌詞」の変更が余儀なくされたり、地方や世代によって
覚え方が違っていたり、歌っている歌の「元歌」に驚いたり…と大変有意義な、時間と
なりました。使用する歌集(レジメ)を作成するにも、選曲に悩み、また何種類も本を確認したり、
スタッフの準備も大変でしたが、メッセージあるカルチャーの発信ができたことをうれしく
思っております。
実際に美佐ちゃんも3回のシリーズを終えて、歌手として日本の「歌」に対する価値感や、
自身が生まれる前から歌われていたたくさんの曲を知り、学んで、歌ってみて得るものが
あったと思います。今後の「歌」の糧になればよいと願っています。
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また仕掛け人の私としてはこの奥深いチャンスを続けていきたいと思い、次回は3月5日(木)
に行う予定です。
そして、今後は若い世代、おかあさん方なども視野に入れた、「伝えていくこと」も目的に
いれていきたいと思っております。
最終回の3日は、車座になりみんなで「かごめ・かごめ」や「ずいずいずっころばし」を
歌いながら実際に遊びました。男性も照れながら、童心に戻って頂き、ご協力ありがとう
ございました。楽しかったですねえ~。

新近江10景を行く!

TSUBAICHI恒例のバス旅行は、晩秋の近江路をテーマに選びました。
サロン告知でもみなさんに呼びかけた通り、カルチャーで琵琶湖周航の歌の人気が高いことや、
3年前に建立された犬養先生の「夕浪千鳥」万葉歌碑にお連れしたかったこと、また
中西講座でおなじみの「和歌」の歌枕としての故地が多いことで、「近江」に行くことは
早々に決めていました。はじめは「琵琶湖」を中心に考えていたのですが、下見も含めて、
日帰りのバスコースとしては少しハードでしたので、絞った結果テーマを「近江八景」とし、
新たに2景「近江牛」のランチの場所、旧大津市公会堂と、犬養万葉歌碑を加えて10景と
した次第です。
11月30日、例年の紅葉時期が遅れて、ちょうど見頃の予報。やったあ!
そして、滋賀県は寒いと思って防寒着に包まれて出かけたところ、コートも着ずじまいの
暖かさ。私たちは本当にいつも守られています。
近江八景も開発や、琵琶湖の湖岸整備でもはや特定できないところがあり、苦労もあり
残念ながら、「矢橋の帰帆」はパスしました。「粟津の晴嵐」は松並木の面影の道路を
バス見学でした。
比叡山は周辺から角度を変えてよく見えたのですが、比良山は遠方が霞んでいたせいもあり
よくわかりませんでした。きっと冠雪するとよくわかるはずです。
あとの7か所はゆっくり楽しみました。
特に石山寺、三井寺は紅葉の名所で、うっとり心が和みました。
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柳ヶ崎公園の犬養先生の揮毫の万葉歌碑は、柿本人麻呂の歌
「淡海の海 夕浪千鳥 汝が鳴けば 心もしのに 古思ほゆ」巻3-266
で、3年前には本碑のみでしたが、今回は副碑も建てられて日本語のみならず中国語・韓国語の
説明もなされていました。琵琶湖岸を背に、波の寄せる音を聞きながら、水鳥(鴨?)も
飛び交い、大変抒情あふれる場所です。しかし、護岸工事が傍まで迫り、風情のない板塀が
張り巡らされていましたので、びっくりしました。
「先生、こんにちは!」
でも私は久しぶりに来れたこと、また多くの方にご紹介できたことがとても満足です。
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いつもサロンのバス旅行は「おむすび弁当」が定着しているのですが、今回は少し贅沢も
と、名物「近江牛」を少しでも味わって頂こうと、スープ・サラダ・コーヒー付きの
ビーフストロガノフにしました。
「探さないとお肉がない!?」なんて言われましたが(笑)、山寺さんと悩み相談した
結果ですよん。個人の嗜好や、ステーキ系は量・カロリーなどに重い人もあり、カレー
のようにご飯と食べられるのなら…と無理やりお願いして1プレートランチにしてもらいました。
(気遣いのTSUBAICHIです!!!)
「夢に見た ささなみの里の 近江牛 居群れて食めば たのしくもあるか」ヤカタ作
石山寺・三井寺の広大で紅葉の素晴らしい境内を散策するのもよかったのですが、やはり
琵琶湖を見たい。古代の人が「海」だと思った偉大な湖を実感したい…気持ちは強いです。
今回は大津周辺だけでしたが、いつか琵琶湖を一巡りして、自然や表情の違う琵琶湖の
湖岸ごとに景観を味わいたいものです。
「堅田の落雁」の情景は、満月寺の浮御堂が素敵です。月見の名所でもあり芭蕉が
「鎖あけて 月さし入れよ 浮御堂」という句碑が、何と琵琶湖の中に建てられていました。
雁ならぬ、鴨やゆりかもめが湖上に浮かんでいました。いい感じ…。
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近江八景は、「暮れ時」の景色が多く、また石山寺や三井寺も琵琶湖を臨み月を愛でる高台
があります。琵琶湖の水の景色と夕焼けや月などの風情が本当に素晴らしかったのでしょうね。
「日暮れ」が早くなっている11月後半でしたので、1日が早く、帰りはもはや暗くなって
いましたが、晩秋の近江路を満喫できたのでは…と自負しています。
みなさま、ご参加本当にありがとうございました。
素人でもいかが! シャッターチャンスの自慢作をご披露します!水の鉢の中の紅葉です。