萬葉学会臨地研修旅行から…。

10月22日~23日の1泊2日で「万葉旅行」が行われました。
犬養先生がご存命の頃は、犬養先生がご案内をされて、行われていた万葉旅行ですが、
今は坂本信幸先生が代表でいらっしゃるので、坂本先生が万葉の大和路を歩く会の講師でも
いらっしゃるように、積極的に万葉旅行の引率をなさっておられることも幸いして、昨年と
言い、今年もなかなか貴重なコースを組んでくださっていました。
例年なら、万葉研究者の方々も学会が終わると早々に帰られる先生方が多かったそうですが、
今年は旅行希望の申し込み者が多く、すぐに締め切られたとか。
万葉旅行「通」の私が、万障繰り合わせて来たかったくらいですから…(笑)
22日
浜田駅ー伊甘神社ー下府廃寺跡ー石見畳が浦ー石見国分寺跡ー大崎鼻(辛の崎)沢瀉歌碑ー
都野津柿本神社・犬養歌碑ー島の星山人丸神社・高木歌碑ー島の星山頂上・坂本歌碑ー
静の窟ー鴨山(斉藤茂吉記念館)茂吉歌碑ー益田着(泊)
23日
高津柿本神社ー県立万葉公園ー戸田柿本神社ー長門市、金子みすず記念館ー角島ー新山口着
という行程でした。
ホームページにも帰宅直後にご紹介した、真島海岸。
♪石見の海 角の浦廻を 浦なしと人こそ見らめ 潟なしと人こそ見らめ…
お天気も素晴らしく、また特別に灯台に上り見た最高の光景。
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萬葉学会設立の初代代表の沢瀉久貴先生の万葉歌碑が、辛の崎にあります。
断崖のそばですが、美しい海を臨んだいい場所に建立されていました。
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そして、都野津の柿本神社には、犬養先生の大きな立派な歌碑が…。
141基の歌碑の甘樫丘に次ぐ2番目の歌碑です。かつての人麻呂の松は枯れてしまいましたが、
きれいに公園整備がされていました。
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島の星山のふもとには高木市之助博士の歌碑が…。味のある文字です。
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そして、9月1日に除幕されたばかりの坂本信幸先生の歌碑。流麗な文字は変わりませんが、
1字が大きな彫りの立派な歌碑が建立されており、感激。
坂本先生は島根県のアドバイザーでもいらっしゃるので、一番いい場所の歌碑建立は
きっとご褒美???だったかもしれません。
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そして、お昼ごはんを食べる時に、ヒトマロさんとヨサミちゃんの大歓迎を受けました。
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食後には、石見相聞歌をもとに、墨絵で作られた紙芝居を上演してくださいました。
このようにボランティアの方々で、工夫をして、地元のよさみ姫の悲恋を語り継いで
おられました。
ゆるきゃら大好きな私は、またまた仲良しに…。
午後からは、阪大万葉旅行でもなつかしい鴨山に向かいました。

萬葉学会全国大会2012 In 島根

今年は古事記撰録1300年ということもあって、奈良では記紀・万葉プロジェクトという
広大なテーマで、日本書紀の1300年記念の2020年まで、関連行事を行っていく事業が
はじまっていますが、奈良のみならず、神話のふるさと出雲国である、島根県もこの
機会に何とかふるさと発信をしようと、島根県の東側では、『古事記』。
そして西側の浜田、江津、益田は柿本人麻呂の石見相聞歌を中心に、『万葉集』で
アピールをしようと、準備をしてこられました。
9月の初めに、全国万葉フォーラムIN島根も行われましたが、今年の萬葉学会がこの地で
行われる予定でしたので、私は大変楽しみにしていました。
サロン業務も忙しいさなかでしたが、この期間だけは行かせてほしいと万障繰り合わせて
予定していました。
学会の会場は浜田市にある島根県立大学でした。高台から日本海の見える広大な敷地に
建てられた、恵まれた環境のキャンパスでした。
しかし、3年前にこの大学の女子学生がバイト帰りに殺人事件に巻き込まれたことを
伺い、まさにその時の報道を思い出しました。
残念ながら未解決で、早く犯人を見つけてほしいと願いますが、都会と違って、大学周辺は
人も住居も少なく、女子学生が暗い道を帰宅するのも、だんだん慣れてきて、事件に遭遇
してしまったのかなあと思いますが。本当に一人歩きは不安な雰囲気でした。
つい最近、新たな手がかりがあったような報道がありましたので、是非解決に繋がって
ほしいと心から思いました。
さて、学会の初日は基調講演です。
前東京大学と前京都大学の双璧の教授の講演で、大変聴きごたえがありました。
内田先生は時間が押して、時間通りにご自身で切り上げられましたので、残念。
最後のところが聞きたかったのに…でした。
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夜は、万葉研究者、学生、一般参加者も混じっての懇親会がありました。
そこでのおもてなしは、もちろん石見と言えば「神楽」で、
ホテルの宴会場でしたが、ヤマタノオロチの名場面を見せて頂きました。
場所的に狭かったので、ヨマタの大蛇(オロチ)でしたが…。
すぐそばで迫力もあるし、オロチの回転や動きが器用で、感心しました。
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でも私は神楽のためのお囃子方にくぎづけ。笛も太鼓もずっと演奏しっぱなしなのです。
その賑わいとリズミカルな鐘や太鼓があるから、臨場感が増します。
地元での歓迎で早速「石見神楽」という老舗の芸能を見せて頂き、会場も盛り上がりました。
翌日は、若手の研究者をはじめとした、研究発表会でした。
昨年萬葉学会の奨励賞をとられた高岡市万葉歴史館の垣見さんも発表されました。
発表される方も、聞く方も真剣勝負です。そして私は「万葉研究」最前線の、また発表の
場に来れたことを本当にうれしく思いました。
2日間の学会の全国大会の後は、臨地研修旅行があります。
今回はこちらのコースが本当に魅力的で、すっかり楽しみました。(つづく)

ビアレストランの行事(10月15日)

今秋、大阪の各地でも行われるようになったドイツのビール祭り「オクトーバー・フェスト」
そもそもの発祥地は、ドイツのバイエルン州の州都ミュンヘンで、国民的祝祭として
文字通りオクトーバー(10月)に行われる。
ビール祭りと言われるように、儀式のように、ビア樽や子豚の丸焼きなどの行列があり、
それに人々も参加し、飲めや、歌えやの大フィーバー。
日本では、ビアレストランを中心に、この行事が広められて行ったそうだ。
我らが歌姫、山口ひとみさんは、梅田のアサヒスーパードライというビアレストランの
専属歌手でもあるので、この時期は、当然忙しいのだが、それ以外にも依頼を受けて、
外でのオクトバーフェスタのイベントのお仕事も加わり、9月から11月にかけて、
11月25日にリサイタルを控えているにもかかわらず、もっとも忙しい時期にあたる。
疲れが残らないか、私たちも心配だが、山口さんのスケジュールによって私たちも
オクトーバフェストという行事を知った。
昨年はじめて参加したが、あまりに楽しくて、今年は女子会で参加しようと、うたがたり会の
山寺、ともちゃん、あっこちゃん、私。そして弟の事務所の女子所員さんと一緒に出掛けた。
平日にもかかわらず、超満員。すごい!
山口さんも歌うだけではなく、多くのお客様なので、お接待のお手伝いもしたり、
本当に忙しそう。私たちも食べて、飲んで、踊って、ストレス解消。
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思い切り気分転換になった。
私たちは初日に参加したが、このイベントが1週間続くと聞いてびっくり。
「人疲れ」も加わって、まさに激務…。
きょうからあと10日で、リサイタルを迎える。山口さん体調に気をつけて…!!!
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「なんちゃって万葉2」コンサート

岡本三千代の万葉歌を女声合唱や、弦楽四重奏曲などに編曲してくださる砂原由季子さん。
甲南女子校の後輩です。だから…というわけではなく、母校の音楽の先生が作曲をする私に
優秀な作曲家がいるから…と由季子さんを紹介してくださり、出会わせてくださいました。
縁は異なもの。由季子さんの従妹のあっこちゃんが、以前から私とヤマハ音楽教室の
先輩後輩の関係で、仲よくしていましたので、「砂原従妹」の偶然にびっくりしました。
それも甲南女子の後輩だったことも…。
今回のなんちゃって万葉は2回目です。私の「万葉歌」をよく知っておられる砂原さん
ですので、私の曲をまた違った風に演奏してみたいということで、2年前に第1回を
開催しました。ご主人のサックスと由季子さんのピアノで、「ジャズテイスト」の万葉です。
そして、歌には、われらが歌姫ともちゃんが参戦。
独特の大人の万葉世界が出来上がりました。とてもよかったので、「またやってほしい!」と
期待しての第2回目です。
今回も1部は、ご夫妻によるジャズ演奏。(残念ながら、ジャズは有名曲しか知らないので
曲が、難解、むずかしい!という印象でした。ごめんなさい。汗)
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そして2部はいよいよ「なんちゃって万葉」です。
なんと今回は、「越中三賦」に挑戦。映像もある中、がらりとイメージが変わりました。
同じともちゃん歌姫でも、曲想が変わると歌唱も変わります。
「祝婚歌」はジャズバラードが、また聞いていて涙が出るほど感動しました。
いや、感動して涙が出ました。
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本当に質の高いよい演奏会でした。
砂原さんの編曲もさながら、ピアノのテクニックがありますし、またプロのサックス奏者
柴垣安宏さんのこだわりもすごい。三人の練習にも立ち会いましたが、音楽バトルがあり、
一つの曲を仕上げていくのに相当の努力がありましたが、「私の曲」であることが、また
私の曲をベースにしてジャズ音楽になっていく万葉歌の楽しさは、とても痛快です。
私のスタンダードな万葉うたがたりと一緒に、このようなお洒落な演奏もご紹介できたら
いいな…と思ったことでした。
今日はウタヒメともちゃん、お疲れ様でした。

われらが、鈴木ソムリエ。

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10月11日は、第3回目の水本塾。今回は「同友と語る」ということで、阪大生時代からの
友人、鈴木光雄さんをお招きし、鈴木さんの詳しいワインの薀蓄を聞きながら、ワインも
味わうというちょっぴり贅沢なひとときを設けました。
鈴木光雄さんは、犬養先生のベストセラー『万葉の旅』全3巻の中で、何か所か、万葉故地
の写真の提供者ということで、(もちろん阪大生時代に移されたものだそうです。)
永遠に名前が残る業績を残されました。一番よくわかるのは、中巻の表紙の「熊野の浜木綿」
写真です。水本さん曰く、鈴木さんが親譲りの?学生には高価すぎるカメラを持っておられた
そうで、水本さんもうらやましく思っておられたとか。
そして万葉旅行では、犬養先生と共に世話役の阪大生の旅行委員の、誰かが写真係になり
ますので、鈴木さんもきっとそのお一人だったかもしれません。
水本さんとは、お二人がサラリーマンを勤め上げられた後に、犬養万葉顕彰会で再会。
以後、顕彰会の役員として活躍をしてくださったので、私も大いにお世話様になりました。
鈴木さんは、3年前に脳梗塞で倒れられて、リハビリ後、回復なさったのですが、言語中枢
に後遺症が残られて、会話や言葉の理解が苦手になられました。それがきっかけだったの
でしょうか、今、「和歌」で言葉遊びをなさっているようで、楽しい和歌をご披露して
くださいました。また、鈴木さんはワインがお好きで、知識も豊富です。
水本さんの提案で、「鈴木さんを引っ張り出そう!」ということで、水本塾ワインの会の
ソムリエとして、来て頂きました。
選んで頂いたワインも、まずはシャンパン、そしてスペイン、イタリアの赤ワイン。
私たちはチーズ、ハムやウエステインホテルのフランスパンなどを準備し、いい感じ。
ワインを開けるとき、また注ぐときの手つきもなかなかのものでした。かっこいい!
偶然、茨城から有馬さんもご訪問くださり、少人数でしたが、ゆっくりと楽しいひととき
が持てました。お昼間からの宴会?でしたが、なつかしい学生時代の話に花が咲き、
まさに「同友」、志を同じくする友と語る、水本塾となりました。
鈴木さん、ありがとうございました。
和歌、いいですね。
猫の和歌       たま駅に 南海電車 降りてきた
           挨拶するぞ 猫駅長だ
赤い顔して???水本塾長と記念写真です。中西さんは帰られましたが…。
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もうすぐクリスマス???

8月に久しぶりに集った甲南女子大学の「犬養ゼミ」の仲間。
青春を分かち合ったそれぞれが、還暦の年代で顔を合わせて…感慨もあらたに。
その中で「はるえちゃん」が自宅でフラワーアレンジメントの教室をしておられて、私たちも
是非体験してみたい…ということで、3か月後の昨日、私のサロンで「フラワーアレンジメント」
の1日教室が実現しました。
東京在住の友人は参加できませんでしたが、あとは全員参加。出席率はよろし!
そして、犬養先生のお世話をしてくださった吉本愛子さんももちろんご一緒に!です。
クリスマスも近いことから???、はるえちゃんのテーマは「聖夜迎えのクリスマス飾り」
でした。
ハーフムーンの土台にアレンジをしていきます。
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いたって不器用な私ですが、見よう見まねで、楽しく制作。
飾り付けの小物(パーツ)がとてもかわいらしくて、ひたすら感心しながらでした。
小一時間で出来上がり、はるえちゃんに手直しをしてもらったり、飾り付けのポイントを
伝授して頂いたり…となかなか貴重なひとときでした。
サロンでは、飾り甲斐もあり、またこのような機会をもちたいな…と思いました。
きょうの参加者で記念撮影!
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きょう初めてサロンに足を運んでくれた人もあり、これを機会にまた仲間の活発な交友が復活
すればいいなあと思います。
おかもの作品は…。 また追ってご紹介しましょう」!オッホッホ。

命のともしび

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11月と言うのに、まだ毎日朝顔が咲いてくれます。「おはよう、よく頑張ってるね!」と
声をかけながら、朝が始まります。
また、桔梗も花が終わったあとからあとから、新たな芽が出て、つぼみをつけ、まだ花が
咲き続けています。限られた我が家のベランダの花ですが、季節が過ぎようとしているにも
かかわらず、その生命力に驚かされながら、また、励まされながら私も元気をもらっています。
私は水をやる時に、聖歌の「命あるすべてのものに 主は食物を恵まれる…」という句が
思い浮かびます。朝、気持ちよく歌いながらの対面です。
反対に先月はじめ、我が家から50メートルも離れていないところで、バイクの死亡事故があり、
毎日その場所を通過するたび、「亡き人のこと」が思われるのです。
事故当日、私はいつもの出勤時間でしたが、まだ事故処理の最中にそこを通りかかり、
「交通事故があったのだ!」と思いましたが、道端に倒れているバイクを見て、「ご無事で
ありますように…」と祈りながら通り過ぎましたが、帰宅の時には、そこにお花が供えられ、
翌日の朝刊に、その交通事故の記事が出ていて、お昼過ぎに亡くなったことがわかりました。
30代の男性でした。
昨日の朝まで元気だった人が…と見ず知らずの人ですが、何か後味の悪い心地でした。
それから毎日現場を通りますが、事故のあとはすぐに洗い流してありましたが、その後、
1か月経っても「体液」がしみついているのか、濡れた部分の跡がそのまま残っているのです。
まるで広島の原爆のように、人がそのまま放射能で影となってしまったかのようです。
また、毎日行き来するたびに、現場に毎日供えられたお花や食物を目にしながら、私は
「命」のはかなさを思い、30代で亡くなった方を追悼せずにはいられません。
一方、「命のともしび」を燃やし続ける可憐な花たちの生命力を思う私は、複雑な思いで
毎日を過ごしています。
よし、桔梗と朝顔は、いつまでがんばってくれるかな…とエールを送りつつ。
元気をもらおうと思います。