犬養孝先生の万葉歌碑を訪ねて・・・その1

采女の 袖吹き返す 明日香風 都を遠み いたづらに吹く
巻1-51(志貴皇子)

甘樫丘万葉歌碑

甘樫丘万葉歌碑

犬養孝先生揮毫による万葉歌碑は、最新では2011年6月5日の堺市堺区大浜公園の蘇鉄山の頂に建立除幕され、1967年11月12日に第1基目の歌碑が建立されてから、のべ141基となった。記念すべき第1号歌碑は、「文学博士犬養孝先生の還暦を祝し永く先生の万葉への情熱をたたへ、併せて先生ご指導の大阪大学万葉旅行100回を記念し、全国の教え子ら相寄りてここ万葉のふるさとにこれを建つ」と裏面に刻まれているこの歌碑だ。私が犬養万葉顕彰会の会長時の2007年、犬養先生の生誕100年の記念事業として、懸案であった歌碑の解説版(副碑)を設置し、その時の記念絵葉書がこれである。

都が飛鳥から藤原京に遷って後の、古都飛鳥の廃墟を吹きぬける風の音に、志貴皇子は旧都にたたずみ、美しい采女の幻想を抱きながら古京を追想した。「明日香風」とは明日香の里を吹き抜ける風のこと。歌碑建立を固辞し続けた犬養先生にとってこの歌碑は、明日香村周辺にも開発の波が押し寄せ、乱開発の防波堤になるならばと決心され、教え子の熱意と共に、明日香村の甘樫丘中腹に建てられた。明日香をこよなく愛された犬養先生が最初に選び、書かれた歌であることに私たちは犬養先生の心情を思い遣る。この日のために横浜一中での教え子、黛敏郎氏が「犬養先生還暦記念のために捧げる萬葉歌碑のうた」を作られ、学生たちによって披露された。今では明日香村万葉朗唱の会の方々によって歌い継がれている。もちろん私も「明日香風」という題で作曲し、CDにも収録しているが、まさに明日香を象徴するかのような「曲」となった。

kiku

河内家菊水丸さんの出陣式から…

7月12日(土)に、すでに感動的な「河内音頭を聴く会」が終了しましたが、そのまえに今年の菊水丸さんの出陣式報告をしておきたかったので、ひとこと???

三人.jpg

タイトルにあるように、昨年の大病、手術から1年を経ての「出陣式」
大阪警察病院の主治医から、その後のご報告や、今後のサポートについての力強い言葉があり、
心からホッとしたことでした。いつもながらの野中広務元議員の開会のご挨拶から始まり、
ふるさと納税や、河内音頭でのご縁の地方の首長さんや議員さんのご挨拶が続きました。
そしてお仲間の芸人さんたちもご一緒に「鏡割り」!

鏡割り.jpg

三条史郎さんの「太鼓」、石田雄一さんの「ギター」で菊水丸さんが登場されると大喝采でした。
石田さんが「ネコ大好き人間」というのをはじめて知りました。
お仲間があってうれし~い!
お近くで初めてギターのバンド?が「ネコ柄」であることを発見!かわい~い!

石田さん.jpg

この出陣式のご報告にこだわったのは、パーティーの途中に登場した「少年音頭取り」の
木村君。
菊水丸さんが自分の子供の頃を髣髴とさせるような、またその頃の自分以上の音頭が取れる…と
絶賛の小学生の特別出演にたいへん感激しました。
あの独特の節回しと、また長い「歌」を本当に上手に歌ってくれた木村君。
菊水丸さんも特別に「後継者」を望んでおられるわけではないでしょうが、こんなに若い
世代の、菊水丸さんが河内音頭を始められた頃を思い出されるような木村君が現れたことは
本当にうれしい出来事だったと思います。
八尾市出身で、地元の少年と言うのもいい。
木村君、今後にオバサンは絶大に期待しています!!! がんばれ木村君!

木村君.jpg

こうして、出陣式を経て、2週間後、TSUBAICHIで「第4回河内家菊水丸の河内音頭を聴く会」
が催されましたが、満員御礼。
菊水丸さんの素晴らしい公演で、参加者は感動の渦に包まれました。
次にまたご報告します。
DSC07029

大好きな菊水丸さんと!!!(ルンルン)。

阪神なんば線開通5周年記念イベントのご案内

6回シリーズで、「記紀万葉」の講演会と万葉
うたがたりコンサートの予定が決まりました。
阪神電車の駅ポスターや、電車の中吊り広告で
目に留めて頂くと幸いです。

samba_de_tsubaki