泉鏡花「お忍び」いよいよ上演!

お忍び

明日17日から20日まで、娘の所属する劇団、遊劇体の公演が始まります。
主宰のキタモトマサヤさんがこだわりを持って、13年前から泉鏡花戯曲全作品の上演を試みておられますが、今回で9作品目です。
このたびの「お忍び」は、鏡花の最晩年の作品で、最後の戯曲と言われています。
いまだ演劇界で上演された記録のない、画期的な初演です。
会場が、京都の五條会館と言う、大正時代に建てられた歌舞練場で、空間と作品との融合が鏡花の世界をより一層引き立たせてくれます。
今回も娘はどんな役で出演するのか、楽しみです。台風が先週でよかったね。
一人でも多くのお客様に見て頂きたい「芸術作品」です。京都までご遠方ですが、鴨川の風情や、旧歓楽街の名残を残す希少な場所。
行楽シーズンでおあり、ふるってお出かけいただきたいと思っております。

犬養万葉記念館の館長になりました!

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縁あって、今もなお大好きな犬養孝先生の犬養万葉記念館の指定管理者として、10月1日付けで、私が関わることに決まりました。

この年齢で?、今の生活環境で?、「引き受けたところで、どうやってやっていくの」と、私を知る方々のすべてのご心配の中、船出を始めました。

要請をくださった明日香村も、村の施設として存続を危ぶまれる中、私への期待もきっと不可能だった選択肢だったと思います。

明日香村もまさに「博打」気分かもしれません(笑)。再始動に向けて、建物もリニューアルしてくださり、11月1日オープンに向けて、明日香村教育委員会と一体になって準備を進めております。

ともかく手探りのスタートとなりますが、みなさんの協力なしには、私一人でとても運営していけません。どうぞ皆さまのご支援、よろしくお願い申し上げます。

とりあえずの11月1日から3日のオープニングイベント予定を掲載します。
準備でき次第、「昼下がり通信」や、「ご案内」をお手元に届けたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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十六夜の名月会in妙圀寺

風呂敷
備前うたがたり会でコンサートなどもさせて頂き、長年お世話さまになっている日蓮宗の妙圀寺の5月1日の開山式で、「万葉うたがたり」と、参加者の皆さんで「一緒に歌う機会」を催したところ、大変多くの方々がお集まりくださいました。また、なつかしい童謡唱歌を歌ったことが印象的だったようで、高齢化して遠のく檀家さんだけのお寺ではなく、常々「寺子屋コミュニティ」を考えておられたお上人さまや、奥さまの平野さんの思いと、私たちが「音楽を楽しむこと」の協力は願ってもないこと・・・と、仲秋の名月から1ヶ月遅れの「栗名月」を設定し、10月9日に「思い出のアルバム~備前にて」を行いました。オカモ・山寺・ともちゃん熟女トリオの出演です。
ちょうど前日が、10月の十五夜の皆既月食という天体ショーの夜でもあったので、重ならなくてよかったです(笑)。

玄関1

玄関

お寺のお玄関先から、あらゆる場所に近くの野山から採ってこられたという秋の草花が、地元特産の備前焼の器にさりげなく生けてあり、
秋風にコスモスや薄の揺らぎが、何ともいえない風情を感じさせてくれました。
ほととぎす、ふじばかま、つわぶき・・・と素朴な庭花が私たちを心豊かにしてくれました。よっしゃ~!
演奏・舞台風景の写真は、また写してくださっている方があるかも知れないので、期待をしながら・・・。
でもさすがの私たちも!自然美には完敗でした(笑)。

床の間

入り口

秋の歌は「夜長」「夜更け」「夕暮れ」が多いことにあらためて感心。澄み渡った夜空に秋風が吹き、月の光や、星が瞬く・・・。
センチメンタルな気分にさせる歌をみんなで楽しく唱和しながら、またの機会を約束しました。

次代

 

 

 

 

このかわいい靴はお上人様のお孫さんのヨシハル君の靴。将来の後継者はただいまお寺のアイドルでした!

沫雪の恋

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9月28日、猪名川万葉の会が主催してくださった「万葉うたがたりin静思館」コンサートが無事に終わりました。
桝川啓次先生から「犬養万葉」を引き継いで、万葉講座の大役を引き受けてから2年半。ようやく講座生の皆さんに本来の私の活動を見て頂くことができました。
万葉の愛好会は全国にたくさんありますが、猪名川万葉の会…と、「万葉故地」の入った会名はとても貴重ですし、素晴らしいです。
私もいつか「猪名川」の歌を形にしなければ…と思っていましたが、今回、コンサートを企画して下さったことが1つのきっかけとなりこの機会に「新曲発表」をさせて頂こうと、世間でも公約していました。
女に二言はない!!!です。(笑)
また、そのことが、猪名川町のアピールにも繋がることで、思いがけず、兵庫県から「平成26年度阪神北☆夢づくり応援事業」から助成金を頂けることにもなり、新曲の発表が1つの課題ともなったコンサートでした。
静思館という会場は、国の登録有形文化財の民家で、昭和初期の純和風建築物ながら、外国人を招くための最新の設備が施された稀少な館であるので、コンサート前に、参加者を会の大石さんに案内して頂き、見学して頂きました。
そして、私たちのコンサートは民家の中が会場ゆえ、台所の土間がステージとなり、ちょっと暗めですが、なかなか面白い趣となりました。手作りの横断幕もうれしいことでした。

今回は、4人の出演でしたが、新曲をより理解して頂きやすいように、縁の下の力持ちに協力要請! 万葉歌の題詞や左注をもとに物語を作り、歌の前にドラマチックに朗読をご披露しました。
私の演出に、時間を作ってくれた娘、大熊ねこの出演はありがたいことでした。さすがプロ! 朗読でドラマの臨場感が生まれました。

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新曲は娘子と若い駅使いの掛け合いでできており、歌姫もそれぞれに熱唱。

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さて、いかがだったでしょうか。ドキドキの私ですが、このチャンスに新たな曲作りができたことに感謝しています。
当日ジェイコム兵庫の取材があり、コンサートの様子の撮影や、終了後「猪名川」に対する私の思いなどもインタビューしていただきました。
今日(7日まで)放送があったようです。

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猪名川万葉の会の方々はきっと「新曲」誕生と共に、コンサートを無事開催できたことの達成感などで本当にほっとされたことと思います。いろいろご準備頂き、ありがとうございました。
同じ「猪名川」ゆかりの万葉植物園の木田隆夫さんも来てくださいましたが、ご厚意で、たくさんの秋の草花を提供してくださり、古民家の素朴さに草花が映えました。
ステージはもちろん、お部屋のあちこちに華道展かとみまがうほどのたくさんの生け花が飾られ、私たちのコンサートにまさに華を添えてくださいました。

今回は、私と山寺さんの2人楽坊。山寺さんも華麗なピアノさばきをご披露。衣装姿も素敵でしょう?。

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この「沫雪の恋」を猪名川から、兵庫県の万葉としてもまた発信していきたいと思います。切ないドラマ…。「万葉泣ける歌?」です。

むべなるかな

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福江島三井楽からやってきた「むべ」の実。明日香村万葉朗唱の会の会員中田善三さんが、私の「昼下がり通信」で「むべ」に興味を持たれたそうでした。何と高岡万葉まつりツアーの3日前に行かれて、私に松本さんの家のむべをおみやげに・・・!!!
バスの中で、天智天皇の好まれたむべの実をみんなで確認することができました。
しかし、80歳を過ぎておられる中田さん、三井楽から帰宅直後、高岡参加。途中で抜けて、新潟へ・・・と恐るべき行動力です。
七枚の葉がついた枝に実るそうです。