2010年という記念の年に向けて、奈良では10年がかりで大極殿の復元工事をはじめ、多くの記念事業が予定されていく中、「平城京」をテーマとした曲を…と意欲を持って作曲した曲が、「平城の京」と「大君の家」です。大宰府にありながら、匂うような花のごとく京が輝き、全盛を極めていることを詠んだ小野老の名歌と、また藤原京より寧楽宮に遷る時の歌として、遷都のために苦労をしながら作った大切な京であるので、大君の京が永遠であってほしいと強く祈る庶民の歌は、それぞれに違う立場で「新都」を賛美する万葉歌だと思います。その他「惜別の歌」は平城京に近い佐保の地に住んでいたであろう大伴家の一族、坂上郎女の歌四首です。また「太子のマーチ」は、公式マスコットキャラクター「せんとくん」と同時期に作られた聖徳太子のキャラクター「タイシクン」で、十七条憲法を踏まえた編詞と作曲を依頼された特別作品です。♪平城の京♪大君の家♪惜別の歌♪太子のマーチ