岡本三千代の「万葉うたがたり」とは
万葉集の長・短歌に自作のメロディーをのせて「歌い」、万葉集の歌の説明や、また岡本三千代個人の感性で万葉集によせて「語る」スタイルをいつのまにか「万葉うたがたり」と名づけていただいていた。
歌がメロディーを伴うことで、万葉歌がドラマテイックにイメージ化されてくる。 コンサート活動等を通して、古典学習としての「古代文学」ではない『万葉集』の魅力の数々を伝えていき、ひとりでも多くの万葉ファンを増やしていきたいと頑張っている。
犬養孝先生との出会い そしてライフワークに
甲南女子大学で万葉学者の故犬養孝氏に出会い、師事したことが、今日のきっかけとなっている。
犬養先生は風土文芸学の立場から万葉集を生涯の研究対象とされた。ゼミ生の私たちは先生と一緒に日本全国の万葉故地を訪れ、時代や情景を万葉時代に戻し、臨場感を味わう体験を通して、万葉歌を勉強し、考証した。その時には必ず、「犬養節」という犬養先生独自の節回しの朗唱に聞き入りながら、または唱和しながら、万葉旅行を楽しむのが「あたりまえ」になっていた。
犬養先生の大阪大学時代の教え子で、銀行マンでありながら並行して万葉集研究をライフワークとされておられた故扇野聖史氏のお奨めで(扇野さんは既にウクレレで万葉歌を歌われていた!?)、万葉歌に作曲をしたことが、最初のきっかけとなった。大学4年の処女作が「二上エレジー」である。
万葉集を覚えようという気持ちで、手探りで作曲を始めたが、犬養先生の朗唱→扇野さんから受けたカルチャーショック→作曲→演奏活動という発展は思いがけないことでもあったし、その後は見えない力・人によって支えられて「私と万葉集」についてライフワークだと公言できるまでに至ったことを感慨深く思っている。2015年には活動35週年を迎える。
活動形態
岡本三千代と万葉うたがたり会という演奏集団を結成。
キーボードを中心として、アコースティックな楽器なども伴い、歌う演奏を主体としている。
又、弾き語りから、企画や条件などにあわせながら、いろんな形で演奏活動を行っている。
私の作曲した万葉歌を聞いて頂きながら、講義をすすめている。
犬養節を朗唱して、万葉集を机上の学問とせず、必ず、声に出して歌っていただくことも特徴の一つである。心の躍動感「歌は心の音楽」であることの実感を共感していただきたい
- 万葉うたがたりゼミナール「毎月第1水曜日」(音楽サロンTSUBAICHIにて)
- 宝塚コープカルチャー「毎月第2金曜日」
- 猪名川万葉の会「毎月第2水曜日」
- 明日香村万葉朗唱の会「毎月第4木曜日」
- 備前歌がたりの会「年3回」
執筆活動
- 個人情報誌「昼下がり通信」を発行 その他