西宮えびす神社観月祭。
今年の仲秋の名月は、望月と満月が一致する貴重な「月」であったようだが、
等彌神社の観月コンサートの宵から、連日晴れ渡った空に「月」が美しく輝き、19日の
当日までに毎晩帰宅の夜道が、心弾んだことだった。
その9月19日当日には、西宮文化協会のご依頼で、西宮えびす神社の観月祭の後の、
夕食会「月見の宴」で、万葉うたがたり会のゲスト出演の機会を頂いた。
時間的、また場所的条件からも考慮して、今回は万葉うたがたり会を代表して山口ひとみ
さんに出演してもらった。ピアノ伴奏も山口さんと呼吸の合う宮川真由美さんにお願いし、
万葉曲と秋の風情を味わって頂く音曲をご披露した。
観月祭は、一般公開で、本殿の前に集合。まだ薄暮だったが、吹き抜ける風が心地よかった。
午後6時から祭典が始まり、神官により祭壇に供物が並べられ、祝詞の奏上などのご神事があり、
その後、奉納の舞楽「原笙会」の女人の舞を初めて拝見した。
友人のお嬢さんが社中におられたり、噂には聞いていたが、このたびご招待を頂き、
じっくりと鑑賞することができたのは幸運だった。
古代衣装の女性4人による「柳花苑」の舞いと、またかぐや姫の「平安の舞」は、現代曲
(東儀秀樹氏の曲)でアレンジされた舞いで、メロディーのある雅楽もよかったし、私たちは
しばし女性の舞いのあでやかさと、時代を異にした幻想の世界にひきこまれたような気がした。
かぐや姫は、衣装も時代もコラボしたかのようなファッション?にも見えて、舞楽と言えど、
現代を意識した形への試みをされているかのようにも思えた。
関係者なのか、女人舞楽のファンなのか、ビデオやカメラで撮影をされている人も多く、
私も隙間からようやくとれたショットだった。
この観月祭が一般に公開されていることを知らなかったので、もっと多くの方々にも知らせて
あげて、この風雅なひとときをみなさんにも味わって頂きたいものだ。
ただ、ご神事・奉納の舞いで、宴席が遅れたため、山口さんのステージの開始が遅れ、準備
していたアンコール曲がカットされたのは残念だった。
でもお食事は、東京竹葉亭の「お月見特別料理」。
御馳走様でした。
帰りの月も美しく、今年の月夜は本当に素晴らしい中秋の名月だった!