明日香村散策

雨の一日、犬養万葉記念館主催の「万葉歌碑めぐり」に参加した。
講師が、私たちの敬愛する山内英正先生であり、2010年になって、
一度明日香村を「歩いて」みたくて、盟友の山寺さんも一緒に…。
晴女の私が、雨天決行の行事は久しぶりだったが、覚悟の上…。
なぜなら山内さんは「悪天候男!」で有名だからだ。
雨はもちろん、雷・台風・雪・おまけに停電など、過去の実績が
すべてを物語っている。(笑)
畝傍御陵前からスタートし、明日香村の犬養記念館までの6キロ
くらい。そろそろ飛散の花粉も雨でラッキー!
雨でけぶった景色が、かえって濃淡で美しく山並みが見える。
晴れた日を期待する学生たちに、犬養先生は「雨の日も万葉日和
なんだよ。」とおっしゃっていたことを思い出す。
山寺さんは、明日香村に来るのは「万葉うたがたりコンサート」の演奏で
来ているので、「歩く」ことはめずらしい体験だったと思う。
頭の中の知識と現地が少し結びついたことだろう。
私はもっと深呼吸のできるような気分を味わってほしかったけど…。
甘樫丘の犬養先生の歌碑と2ショット017.jpg
             
帰りは飛鳥駅前の夢市で、主婦の買い物。大根やブロッコリーやあすかルビーを
リュックにつめてっと! ホンマに帰りは買い出し部隊の様相でした。
明日香村の春にまた来ま~す! (下は山寺さんと「私」です!!!)

2つの喜び!

12月6日(土)、琵琶湖湖畔の柳ケ崎湖畔公園の湖岸で、犬養先生の
137基目の万葉歌碑が除幕されました。
犬養先生が亡くなられて、満10年も経ちますが、いまだに「犬養歌碑」に
こだわってくださる方があることを本当にうれしく思います。
淡海万葉の会が、発足して12年。JR「西大津駅」という駅名を「大津京駅」に
改名の運動を続けてこられて、今春ようやく実現しました。
しかし、藤原、平城の都のように、天智天皇の「近江大津京」については、
条坊制が存在したという記録もなく、「宮跡」の存在も確認されていないので、
果たして「大津京」と言えるのかどうか、議論は引き続いており、改名された
今もなお、意見が様々です。
ただ、地元の会が望まれたのは「近江万葉」の拠点としての象徴の名としたい!
という素朴な思いであったことは、間違いないと思います。
そして、改名を記念して、3月には市民参加型の大抒情万葉オペラを上演
されましたが、引き続き、長年の夢であった「万葉歌碑」の建立をも計画され
一気に10基建立ということで、揮毫者の依頼・資金・石・場所の選定・申請
などなどあまたのハードルをクリアーされて、11月30日に4基、そして、
12月6日に3基が除幕されたのです。
犬養先生の歌碑は、「淡海乃海 夕浪千鳥」の色紙を探し出し、それを起こして
頂きましたが、立派な躍動感のある文字です。
犬養先生、おめでとうございます。また、私たちの心の灯が1つ増えました!
滋賀県では2つ目ですね。わが憧れの額田王も過ごされた近江大津京の昔を
しみじみ偲ぶ人麻呂。私の想像の世界が広がってきます。
犬養先生の歌碑の前に佇み、目前の琵琶湖の静かな風景を味わえる…素敵なスポット
です。しかし、除幕式の間も湖面を吹き抜ける晩秋の風が冷たく、肌に染み入りました。
(除幕式の詳細は、犬養万葉顕彰会の会報「あすか風」に即日レポートしました
ので、12月15日に発送しますので、またご覧ください!)
そして、私にとっては、今や奈良女子大学で坂本信幸先生の門下に入れて頂いて
おりますが、同日、大津京関連の1号の発掘遺跡である、錦織遺跡に、坂本先生の
万葉歌碑も除幕されました。
坂本先生は、達筆でもあり、品良い優しい字を書かれますが、このたびは、人麻呂の
「近江荒都」の長歌を揮毫され、素晴らしい超大作の歌碑でした。
先生もご自身の「書」が、歌碑として、訪れ、見る人たちに歴史や万葉の心を後世に
伝えていく手立てとなることを本当に意気に感じておられることでしょう。
坂本先生、おめでとうございました。
大津 027.jpg
私は、こうして「机上」の万葉ではなく、世の中の人たちに「万葉集」を浸透させて
おられる二人の先生にご指導頂いているということは、私もそうでなくては
ならないという「姿勢」のメッセージも頂いているのかもしれません。
幸せな私ですね。

さくら雑感

今朝、通りがかった街路樹に、平戸つつじのつぼみがふくらみ始め、
5月の連休頃には、ピンクの濃淡の色合いの見事なつつじロードが
楽しめそうです。そして甲子園の桜もとうとう葉桜となりました。
「さくら」への思い、こだわりの季節が終わろうとしています。
今春から始まったNHKの朝の連続ドラマ「きらり!」の主人公の
名前が「桜子」です。テレビから聞こえる「さくらこ」という響きは、
やさしさがあって、私は大好きです。
万葉集の巻16-3786の切ない「桜児伝説」をふと思い出しました。
 春さらば 挿頭にせむと わが思ひし
         桜の花は  散りにけるかも(巻16-3786)   
 妹が名に 懸けたる桜 花咲かば
         常にや恋ひむ いや毎年に(巻16-3787)   
 おまけですが・・・このドラマの主題歌を聞いてなつかしい気持ちに
なりました。作曲者を確認して、「やっぱり!」
平成12年のNHKの朝の連続ドラマで「明日香村」フィーバーを
起こした「あすか」。その音楽を作曲された大島ミチルさんの
音楽でした。
彼女の「メロデイーライン」は美しい上に、私たちのヤマハの先輩
としての音楽旋法が、しっかりあらわれています。
朝のあわただしいひとときですが、この半年間、耳からの
心地よさに和みそうです。
私の叔父は女子ゴルフの「横峯さくら」にゾッコン、入れ込んで
いますが、横手の峯に明るく咲き誇る「桜樹」・・・いい名前ですね。
名前には「魂」が宿りますから、きっと心に残る選手になるでしょう。
恋多き作家、「宇野千代」のさくらブランドは有名です。
私も「着物・バッグ・ハンカチ・ひざ掛け」と品物が増えました。
私と同じ姓の「岡本かの子」は「桜」と題した歌を1924年に
193首、一挙に発表した、その冒頭の1首に心を衝かれました。
 桜ばな いのち一杯に 咲くからに
       生命をかけて わが眺めたり
日本人は「桜」に対して、いろんな思いを寄せ、託してきました。
万葉集の中では「萩」「梅」に次ぎ、最多の花の歌ではないけれど、
しかし、私は万葉人がもっとも愛した花は「さくら」ではないか・・・
と密かに思っています。さくら散る・・・。