萬葉学会全国大会2012 In 島根

今年は古事記撰録1300年ということもあって、奈良では記紀・万葉プロジェクトという
広大なテーマで、日本書紀の1300年記念の2020年まで、関連行事を行っていく事業が
はじまっていますが、奈良のみならず、神話のふるさと出雲国である、島根県もこの
機会に何とかふるさと発信をしようと、島根県の東側では、『古事記』。
そして西側の浜田、江津、益田は柿本人麻呂の石見相聞歌を中心に、『万葉集』で
アピールをしようと、準備をしてこられました。
9月の初めに、全国万葉フォーラムIN島根も行われましたが、今年の萬葉学会がこの地で
行われる予定でしたので、私は大変楽しみにしていました。
サロン業務も忙しいさなかでしたが、この期間だけは行かせてほしいと万障繰り合わせて
予定していました。
学会の会場は浜田市にある島根県立大学でした。高台から日本海の見える広大な敷地に
建てられた、恵まれた環境のキャンパスでした。
しかし、3年前にこの大学の女子学生がバイト帰りに殺人事件に巻き込まれたことを
伺い、まさにその時の報道を思い出しました。
残念ながら未解決で、早く犯人を見つけてほしいと願いますが、都会と違って、大学周辺は
人も住居も少なく、女子学生が暗い道を帰宅するのも、だんだん慣れてきて、事件に遭遇
してしまったのかなあと思いますが。本当に一人歩きは不安な雰囲気でした。
つい最近、新たな手がかりがあったような報道がありましたので、是非解決に繋がって
ほしいと心から思いました。
さて、学会の初日は基調講演です。
前東京大学と前京都大学の双璧の教授の講演で、大変聴きごたえがありました。
内田先生は時間が押して、時間通りにご自身で切り上げられましたので、残念。
最後のところが聞きたかったのに…でした。
               DSC00429.jpg
夜は、万葉研究者、学生、一般参加者も混じっての懇親会がありました。
そこでのおもてなしは、もちろん石見と言えば「神楽」で、
ホテルの宴会場でしたが、ヤマタノオロチの名場面を見せて頂きました。
場所的に狭かったので、ヨマタの大蛇(オロチ)でしたが…。
すぐそばで迫力もあるし、オロチの回転や動きが器用で、感心しました。
              DSC00442.jpg
でも私は神楽のためのお囃子方にくぎづけ。笛も太鼓もずっと演奏しっぱなしなのです。
その賑わいとリズミカルな鐘や太鼓があるから、臨場感が増します。
地元での歓迎で早速「石見神楽」という老舗の芸能を見せて頂き、会場も盛り上がりました。
翌日は、若手の研究者をはじめとした、研究発表会でした。
昨年萬葉学会の奨励賞をとられた高岡市万葉歴史館の垣見さんも発表されました。
発表される方も、聞く方も真剣勝負です。そして私は「万葉研究」最前線の、また発表の
場に来れたことを本当にうれしく思いました。
2日間の学会の全国大会の後は、臨地研修旅行があります。
今回はこちらのコースが本当に魅力的で、すっかり楽しみました。(つづく)


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