小さなキセキ
大げさなタイトルですが、翌日に日本テレビの恒例の24時間番組「愛は地球を救う」を見ながら、テレビの中の感動と共に、前日の万葉うたがたりコンサートの余韻を感じていました。 鳴り物入りの「阪神なんば線5周年記念」の阪神電鉄の企画イベントでしたが、阪神間で「記紀万葉」の講座が開催されたことや、会場が武庫川女子大学であったこと、6人の講師の中で、阪神沿線に住まいするのは私だけであること・・・など私にとって「小さな奇跡」がいくつかありました。 明日香や平城京で行われる古代史関連の行事があたりまえのようですが、万葉故地で示したようにこのたびの「近鉄奈良→難波→山陽道→・・・」と言うのは、私たち、全国の万葉故地を発信する立場の者にとって貴重な機会でした。「西宮慕情」の通りです。 また、武庫川女子大学が会場であったこと…は、唯一阪神沿線の大學であることはもちろん、恩師犬養孝先生の後継者であった清原和義先生が、ご逝去されるまで教鞭をとられたところであり、今春から娘が、偶然に非常勤講師でお世話になっている場所でもありましたので、最初にこのお話を伺った時に不思議な巡り合わせを感じました。清原先生とは犬養先生を通じてのお付き合いでしたが、清原先生が亡くなられて昨年17回忌を迎えられました。 時の流れに驚きましたが、昨年TSUBAICHIで清原先生の遺された貴重な万葉故地・風景写真の追悼展をさせて頂きました。その時に集まられた清原先生の教え子の方々に出会い、清原先生が作られた万葉風土研究会(万風研)のOBの方々とも親しくなりました。犬養ゼミ生はあまり勉強をしていませんが(汗)、清原ゼミの方々の来し方や、『万葉集』との向き合い方、先生と生徒の関係など、私が存じ上げていた清原先生とは全然違う、お父さんのような教師像に感心し、またその清原先生を慕う教え子の方々に深く納得もあり、みなさんが大好きになりました。その万風研OBの方々が、多く来場してくださり、私は勝手に「同志!」感に浸っておりました。もちろん清原先生の奥様には毎回ご足労をかけ、心から感謝しております。 今回「うたがたり」の内容も万風研OBの方々を大いに意識したといっても過言ではありません(笑)。 そしてこの機会に「母校」へ来て頂くご案内ができたことは意気に感じたことでした。武庫女と万葉!のみなさんの足跡は確実に残っていますね。


