交流展・コンサートと記念講演

交流展の展示物が搬出されて、急に淋しくなったサロン。
しかし、昨日は、いつものように、ヨガ教室でにぎわいました。
交流展のイベントとして30日(土)に高岡市万葉歴史館館長による記念講演を企画して
下さいましたが、サロンのTSUBAICHIが万葉うたがたり会の拠点でもありますので、
もちろん私たちもコンサートで花を添えたいと思い、前座を務めさせて頂きました。
しかし、展覧会の最中で、楽器準備は無理だろうということで、歌姫のみの出演と
なりました。(カラオケオーケストラで歌いました。)
私の誇るベスト歌姫たちです。
               P1050824.jpg
もちろん「高岡旅情」で幕開け。あとはサロンの越中ワールドにあり、能登の民謡の
「しただみわらべうた」。そして、越中三賦(組曲)です。
カラオケはCDのものを使いましたので、弦楽四重奏の格調のあるサウンドでご披露できました。
私も歌を聴きながら、視野にある展示の絵画、版画、万葉歌の景色に心を馳せることが
できました。ぜいたくな時間でした。何とこの様子は、高岡市の万葉歴史館へライブ放送を
されていたそうです。インターネットの世界はますます進化しているようです。
変則的コンサートでしたので、私は出演できなかったので、普段着でいるのも不自然かもと
思い、万葉衣装もへんだし、悩んだ末、30日は、季節がらの「ゆかた姿」で登場させて
頂きました。小粋なマダム風情で・・・。(笑)
              P1050787.jpg
記念講演をしてくださった坂本信幸先生は、オープンの26日にテープカットして下さり、
お忙しいにも関わらず再度ご足労頂きました。さすがに人気の講演に申し込みも多く、
坂本人気を実感します。
「越中万葉の魅力」というタイトルでしたが、日めくり万葉集のDVD映像なども含めて、
大伴家持の歌について話してくださいました。
具体的に「春苑桃李」の2首のうち、「春の苑 紅にほふ 桃の花…」の歌について
坂本先生の指示により、檀ふみさんの朗詠にも反映していましたが、この歌が2句切れか
3句切れかということについてです。もちろん過去の研究史も比較しながら、春の苑が紅に
輝いている説、3句切れならば春の苑の紅に咲いている桃の花…とみる説を挙げられ、
先生は、2句切れとして解説してくださいました。
そして、漢語「紅桃」について、漢籍の引用なども紹介して下さったが、結局「紅にほふ」は
連体格と見るべきで、2句切れと理解したいとのご意見でした。ふむふむ、そっかあ。
そして、大学院でも万葉歌が漢籍の影響が大きいことから、文例や引用の分析などの作業が
苦痛と言うか、本当に大変でしたが、それで裏付けされることが結論ではなくて、私が
うれしかったのは、坂本先生が、漢籍の影響が非常に大きいことは事実であるが、それだけ
ではなく、日本人独自に作りだした文字表現というものもあったであろうと話されたことでした。
              P1050826.jpg
「万葉仮名」に工夫された表現や、漢籍の影響下にあって、古代の日本人がそこから生み
出した文字表現があることの方が、享受した自然な文化である気がしました。
『万葉集』の魅力って、きっとそう言うところにあるのだと思います。
ご講演は、レジメすべての消化はできませんでしたが、みなさんこの歌は2句切れ!という
ことをしっかり頭に入れて帰られたことでしょう。
坂本先生、ありがとうございました。
オープンのお手伝いの時の高野副館長に代わって、関研究員が加わり、おかたづけ部隊が
揃われました。
坂本先生を中心に、会話や行動やその他、新谷、垣見、関さんの3人の研究員さんの絶妙の
トライアングルの関係には感心して拝見していました。(笑)
でも高岡市万葉歴史館でも変わらずに、このハイテンションなのでしょうか。楽しそう!
みなさま、本当にお疲れ様でした。私も名残惜しいです。
              P1050829.jpg


0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA