ひとりごと・・・。

偏見ですが・・・、
東国原知事の国政進出の話題について、感じることがある。
行動力・手腕・実績などから、宮崎県民の高い支持率のみでなく、国民的
共感を得る「政治家」としての「信」を得たから、国政へのお誘いが
あったのだろう。もちろんがけっぷちの自民党も起死回生の「奥の手」
として、出馬要請をしたことも明らかだ。東国原知事の「政治を変えたい」
と言う思いは本音だと思う。ただ、知事から国会議員へという転進となれば、
まだ1期をも勤め上げていないことで、宮崎県民への背信と捉えられるかも
しれないし、本人の政治家としての野心と憶測されることが、気の毒な
気がする。
というのは、私が個人的に切なく(いや大方の市民がそう感じている)
ことがある。それは、高岡市の橘慶一郎市長の任期半ばの国政への
出馬だ。橘さんのお父上は地元出身の衆議院議員を勤められたので、
(大伴神社設立の協力者)、高岡市の人たちは漠然と「いつかは息子
さんも国会議員になられるだろう」と思っておられたはずだ。
特に高岡高校・東大・北海道庁出身の優秀な人材は、思いがけず
佐藤孝志市長の勇退後、後任としてこれ以上の人はない!と「高岡市
生え抜きの市長」として市民の大いなる期待のもと就任された。
長年の佐藤前市長の功績も大であるところを、民間出身で世代も感覚も
違う橘さんが、役所のカラーを変えるだけでも大変だと思っていたが、
謙虚なお人柄も幸いして、市民の信託を得て積極的に高岡市制を運営
されていた。
そして、きびしい財政事情の中、高岡市は今年開町400年を迎えるので、
昨年からプレ行事も行われ、今秋9月13日には記念行事が控えている。
また、万葉集全20巻朗唱の会も今年で第20回と言う節目となり、
万葉まつりに先駆けて「大伴家持下向の旅」という企画で、平城京
遷都1300年のプレイベントともリンクした行事として、9月20日から
「奈良から高岡」への道を辿り、高岡万葉まつりでクライマックスを
迎える・・・壮大なイベントの準備中である。予算編成から、行事の内容
までずっと関わってこられた橘さんが、それを目の前にして市長を
辞任し(6月19日)富山3区の自民党公認候補として受諾された、その
苦渋の決断を思わずにはいられない。
昨年の12月にも高岡の知人から出馬要請の話を聞いたが、その時は
橘さんがきっぱり否定しておられた。そして、末期の麻生政権の
自民党崩壊の危機で、「自民党で勝てる候補者」として、ずっと
出馬要請は続いていたのだろう。私が「切ない」と書いたのは、市民
感情なのだ。12月の時も私は晴天の霹靂で、高岡の多くの知人に
聞いてみたが、その時ですら「仕方がない・・・」と怒る人はなく、
あきらめの声に不思議だったが、このたびいよいよ辞職された旨の
連絡や新聞記事を送って頂き、まさかの事態に驚いたが、添え状には
橘さんに対する同情と、まるで親心のような無念が綴られていて、
橘さんに対する恨み言はない。「高岡市民の悲しみ」を行間に見た。
自民党の都合と力で優れた人材を市民や県民から奪い取ろうとする
やり方にも腹が立つ。週刊朝日の記事で「二世議員候補者」として
橘さんの名前もあった。政権交代を視野に入れた国政選挙で、
自民党や二世議員・・・と逆風が吹き荒れている中、大変な選挙に
なるであろうことが予想される。残酷なことだ。
徐々に「地方の時代である」と、認知され始めたこの頃、橘さんも
高岡市制のやりがいを感じておられたことだろう。橘さんの後継には
総務省出身の元新潟県副知事の高橋さんが立候補されるそうだ。
高岡市の今後について、祈るような心持の私。政権交代を願う私だが、
時代の波に人生が巻きこまれる現実には、個人的に橘さんが衆議院
議員に「当選」されることを心から祈っている。
神のみぞ知る? 事実は小説より奇なり?


0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA