万葉うたがたりの冥利

9月12日(土)福岡県嘉麻市鴨生で第38回目の「憶良まつり短歌会」が
開催され、入賞された短歌の授賞式後、講話をさせて頂いた。
小学生から短歌会で活動される同人までの入賞作は、それぞれに素晴らしく、
修学旅行で訪れた楽しさと、その長崎を通して感じる平和をテーマに、印象を
表した歌も多かった。
また、市長賞の白根タミ子さんは、嘉麻万葉を学ぶ会のお仲間でもあるが、
明るい、その笑い声に場がなごむ優しい方だが、実は地元自民党の婦人部を
率いるしっかりした方だ。昨年人づてに手術をされたことを聞いていたが、
「乳房なき 胸に手を当つ つゆの夜を 確かな鼓動 やさしく触るる」
の作品で、お元気になられたことと、また切なさを思い、胸が一杯になった。
おめでとうございました。お元気でますますのご活躍をなさってくださいね。
私の講話は「歌は心の音楽」と題したのだが、この会では、数年前に初めて
参加した時に、信時潔さんの「子等を思ふ歌」を全員で大合唱されていたことに
度肝を抜かれたことを思い出したが(笑)、嘉穂吟詠会が毎回、万葉歌を
朗唱され、バレエなどの披露などもあり、まさに「万葉を音楽で楽しむ」
ことを以前から実践されていた。
そして今回本当にうれしかったのは、授賞式プログラムの中でも「舞踊」披露
があったのだが、1つは、私の「生駒山を恋ふる歌」に振付されたもので
サンフレッシュダンスというジャンルの舞踊だった。
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伺えば、2月にこの嘉麻市文化協会稲築支部事業として「憶良を語ろう、
万葉を踊ろう」という大変斬新な企画が、なつかしいなつきホールで
催されたそうだ。そして第1部の「憶良を語ろう」では、万葉を詠み、
嘉麻吟詠会が吟詠され、コーラスがあり・・・。
また、第2部では「万葉を踊ろう」と日舞・社交ダンス・サンフレッシュダンス
など、多彩な舞踊が繰り広げられ、9曲のうち、私の万葉曲が7曲に
振付されていた。写真を拝見してびっくり。すごい!!!
まさに「万葉集を楽しむ」に尽きている!
私の「歌は心の音楽」という講話以前に、みなさんは上手に「万葉集」を
楽しむすべに取り入れておられたこと、また私の曲がその役に立っている
ことを本当にうれしく思った。
目前で「生駒山を恋ふる歌」の舞台を見ながら胸が熱くなった。
思いがけない私へのお誕生日の最高のプレゼントとなった。
ありがとうございました。作曲冥利に尽きる瞬間だった。
久しぶりに訪れた嘉麻の里。篠原ご夫妻に終始お世話になった。
また、短歌会のご婦人方は、私を娘のように受け入れてくださり本当に
ありがたいことだ。手作りのお味噌やお漬物を頂戴し、里帰りの実家から
引き揚げるような心地になった。
また来させてくださいね。


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