サロンで、夫婦展

  • DSCF5856.jpg

犬養先生のご縁で、長いお付き合いとなった竹内正幸さん。
東大阪に在住されていますが、出身は島根県の邑智郡邑南町(旧・瑞穂町)で、
故郷に志都石屋神社があることから、犬養先生に揮毫を依頼されて、昭和63年に
巻3-355の生石村主真人の歌
 大汝 少彦名の いましけむ 志都の岩屋は 幾代経ぬらむ
の万葉歌碑を建立され、地元に寄贈されました。
私は、その頃から犬養万葉顕彰会でお親しくなりましたが、その竹内さんの奥様が
5年前に亡くなられ、生前から個展を楽しみにしながら、書き溜められた書道の作品が
ご自宅にそのまま残っていました。
竹内さんにお子さんもおられないことから、おひとりになられて、多くの遺された作品を
前にしながら、傷心の日々を重ねておられたことが、私たちも気になっていました。
直後から竹内さんを励ます意味でも、私は奥様の遺作展をされることを提案していました。
5年の法事を澄まされてから、昨年末にいよいよ決心され、TSUBAICHIで作品展を開催する
ということになりました。そして、半年がかりで準備を進めてまいりました。
先日の5月25日から29日まで5日間、故竹内美代子作品展を開催させて頂きました。
遺愛の品々です。篆刻の印は竹内さんが彫られたものとか。すごい!
DSCF5951.jpg
自宅にある膨大な作品の群から、竹内さんが選び出されたものと、また私たちが素人目に
いろんな形式・字体・作品の個性などから、独自にも選ばせて頂きました。
書道作品は44点、そして、せっかくの機会ですので、夫君の竹内さんも水彩画をたしなまれ、
竹内雅雪という号まで持っておられる画家でもありますので、お願いして絵画を10点出品して頂き、
「夫婦展」と言う設定で、開催させて頂きました。
そして特別出品物として、ふるさとに建てられた万葉歌碑の犬養先生の揮毫の墨筆(原書)も
ともに、狭いサロンいっぱいに飾らせて頂きました。
DSCF5940.jpg
私たちも竹内さんの奥様の遺志を遂行するお手伝いができたことに、大変満足しておりますが、
連日サロンに多くの方が足を運んで下さいました。
旧知の友人や職場の同僚や、教え子の方々から、奥様のお人柄を伺い、面倒見の良い優しい
方だったことを知りました。また、「書道」に対するなみなみならぬ情熱を聴かせて頂き、
私たちも何気なく独自に選ばさせて頂いた作品も、実は、奥様の座右の銘であったり、書も
篆書・かな書・条幅書、漢詩など、多岐に渡ったもので、皆さんがバラエテイに富んだ作品を
感心したり、楽しんでくださいました。
きっとこれは奥様が作品展のために、私たちに選ばせてくださったのだとしみじみ思いました。
また、竹内さんも趣味人で、絵画のほか、二胡を演奏されたり、舞踊をされたり、茶道など
器用にこなされますが、このたびも竹内さんの希望でお茶席を開いてほしいと要望があり、
ちょうど茶道をたしなむ私の義妹に協力を仰ぎ、茶席を設けてもらいました。
家族や友人や「人脈ネット」をフルに使える私の強味です(笑)。
季節柄もありお茶箱の手前を披露してくれました。
P1070642.jpg
準備も期間中も緊張しましたが、サロンを駆使して、「竹内さん」が、「奥様」が喜んで
くださるためにと、展示やお接待に頑張れたことは、私たちも達成感がありましたし、
サロンのにぎわいも嬉しいことでした。
加えて、道行く方々が興味を持って入場してこられたことも思いがけない収穫でした。
作品展の終わったあと、竹内さんが、目的達成でどっとお疲れがでないかと心配です。
この機会をきっかけに、より元気を出して頂きたいのが目的でしたから…(汗)。
天国の奥様、書道に人生と情熱を注がれたご様子を私もしっかりと拝見させて頂きました。
そして、多くの方々が作品を通して奥様を偲ばれましたよ。いい機会でした!!!


0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA