なでしこ

『万葉集』では、秋の七草に詠われているなでしこの花。
文字も瞿麦・石竹と万葉仮名の4文字の「な・で・し・こ」以外にむずかしい漢字表記されるが、
ひらがながやさしくて自然だ。
地球温暖化に伴い、もはや秋の花ではなくなった。5月には咲き始めるようになった。
植物誌などを見ても、花期は、6~9月…と微妙な説明。
この写真のなでしこは、ビルの中に作られた庭園で咲いていたものである。
ピンクが華やかで美しく、また緑の葉に映える。「照り映える」という言葉がよくわかる。
この建物は、オリックスが全国展開で経営する高齢者住宅「グッドタイム・リビング大阪ベイ
」で、高齢者がこの中だけですべての社会生活が営める施設である。
ホテルのように明るくきれいで、また施設も行き届いていて、美容院・バーカウンター、
カルチャールーム・医療施設・売店…何もかもが便利にそろっている。
祖父が亡くなる直前にも、こじんまりとしたこのような施設に入いいたので、懐かしくまた
興味深く一通り見学させて頂いた。
さて、なぜ私が…ですが、このホームのカルチャーで『万葉集』の講師を探しておられると
いうことでご紹介頂いたのだ。
要介護の方々もおられるので、また一味ちがった切り口で『万葉集』をご紹介するのに、
むずかしさがあるが、ただ介護をして見送った祖父母のことや晩年の犬養先生を思い出し、
目前の高齢者の方々と重ね合わせて映った。ひょっとして再び対話ができるような楽しみも
あるかな?…とこのような機会を得ることも何かの縁かな・・・と思いながら帰宅した。
そうそう、なんとめずらしく「白いなでしこ」も見つけた。めずらしい???
                 P1050079.jpg


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