うららかな昼下がり、貴重な経験でした!
うららかな日曜日の午後、TSUBAICHIで、予定通り蓄音器のコンサートを開催しました。
東北・関東大震災の直後、テレビのどの局も特別報道番組で、繰り返し、津波警報と現場の
様子を映し出しており、見るにしのびなくても気になって、テレビもつけっぱなしにして
しまう気分でしたが、気持ちが滅入ってしまうことより、つらさや切なさがひとときでも気分
転換できるのならば…と、サロンでは予定通り、めずらしい英国製の大型ホーンのEMGと言う
蓄音機でのSPレコードの鑑賞会を催しました。
京都在住の中村さんのコレクションですが、HPのトップページの写真に載せたように、
直径60センチもある、スイスホルンのような形のホーンからは、やはり迫力ある音が再生されて
TSUBAICHIに響き渡りました。ホーンは自在に動かせるので、角度を変えると音色がまた
違って聞こえます。また明治時代に録音されたクラシック曲などは、演奏者の個性がよく
あらわれていて、レコードの音とともに、録音時の背景や様子がしのばれる面白さがありました。
もっともお客様に反応が大きかったのは、やはり「歌謡曲」です。
李香蘭の「夜来香」や、灰田勝彦の青春ソング、歌謡曲で初めて哀愁を歌った田端義男など、
音楽を聴きながら、みなさんその時代のことや、青春時代の思い出や、「その歌」へのこだわり
などを話して下さり、「歌は世につれ、世は歌につれ」と言う通り、音楽と共にあった
昭和史を実感しました。そして音楽に興味のある私たちは、過去の音楽が歌詞も曲も
工夫されていて、凝った名曲が多いこと…。感心しました。また、私たちのサロンで
「みんなで歌おう、懐かしの歌!」というカルチャーを設けておりますが、毎回実感する
ように、「歌」とともにある人生をかえりみたり、懐かしい思い出を取り戻す貴重な時間
でもあります。SPレコードで名音楽家のクラシック曲を鑑賞することもなかなか「通」の
楽しみでありますが、あらためて歌謡曲の偉大さにも感心させられました。
年配の男性が圧倒的でしたが、なごやかに、めずらしい蓄音機で貴重なレコードを聞かせて
頂くという贅沢な時間を持つことができました。
提供・ご協力してくださった中村さん、また機会を作ってくださいね!
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