萬葉学会に行ってきました!萬葉(旧字)です!

行事続きで、ぎりぎりまで迷っていましたが、後期から学生としての
本分にもどりたいこともあって、積極的に太宰府まで行ってきました。
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この地へ学会を誘致された坂本信幸先生が、記念講演をされることもあり、
行きたかったということも理由の1つです。
坂本先生の講演ということで、私たち奈良女子大生はもちろん、カルチャーの
生徒さんなども関西から多く聴講に参加しておられ、先生の人気のほどを感じました。
坂本先生にお聞きすると、通常は大学で行われることが多いのですが、
このたびの、学会の主催に太宰府市(自治体)の協力が得られたのは、
実に43年ぶりだそうで、坂本先生が大学生で初めて学会に参加された
静岡大学以来のことらしく(静岡県の協力)、またその機会は、著名な
沢潟久孝先生の完成された万葉集注釈の偉業を祝した記念大会だったそうです。
書店から上梓された最終巻の贈呈があったあと、「田子の浦」の記念講演をなさった
そうでした。ところがその夜、宿泊先で容態が悪くなられ、不帰の人となられたそうで、
坂本先生の学会デビューは、誠にドラマチックな「時」に遭遇されたようでした。
今回は、坂本先生が、大宰府万葉会とのお付き合いの中で、実現した機会
でしたが、会場のみの学会ではなく、九州国立博物館の中のホールでも
ありましたので、地元の万葉写真家榊晃弘氏の写真展や、大宰府館の懇親会で、
重要文化財の神楽、竹の曲の披露があったり、万葉衣装でのおもてなしなども
あり、万葉の故地の特色が生かされた、いつも以上の貴重な会だったようです。
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イラツメ衣装の女子学生たち…華やかでした!
私も久しぶりに参加し、若い研究者の方々の発表を興味深く聞かせて
いただきました。客観的に聞いているので、失礼ながらいろんな意味で「個人差」
を感じてしまいましたが、(人のことは言えない劣等性の私ですが)それぞれの
研究者の「こだわり」や追求されている「テーマ」や、レジメの作り方、緊張感
を伴った発表などに、先輩の先生方のきびしい教授を受けて精進される真摯な姿が、
とても新鮮でした。まさにがんばれ~です。
私もいろんなテーマの研究発表を聞きながら、「万葉集」の歌、歌人、時代、
訓詁、題詞、漢籍、私のいろんな分散した知識の経糸と横糸が、頭の中で
「そういえば…」と少しずつ結びついていきます。思わず苦笑いでした。
緻密に万葉集を読めていない証拠です(汗)。
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2日間の予定は、余裕のないものでしたが、せっかく大宰府へ来たので、
犬養先生の歌碑にご挨拶をしてきました。学会終了後、夕暮れぎりぎりで、
歌碑には少し雨のしずくも…。「先生、きましたよ!」
そして坂本先生の歌碑にも敬意を表してきました。
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また、今年大宰府で萬葉学会が開かれることを知って、参加に執着しながら
昨年亡くなられた、地元で万葉集を指導しておられた山内勇哲先生。
大成功をご報告がてら、大町公園の歌碑にもご挨拶に行ってきました。
山内碑.jpg
家族や山寺さんに、毎週の遠方への外出の疲れで、体調を心配させて
いますが、ハードスケジュールなのか、気分転換なのか、自分でも
戸惑いながら、でも日々有意義な時間を過ごせていることに感謝です。
そしてやっぱり「万葉集」は、奥が深くて魅力的だ!…とあらためて思いました。
私も大いに刺激を頂き…、もっと大学院に時間を割きたいものです!


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