山の辺の道を行く  6月15日の巻

奈良女子大学で、坂本信幸先生に引率して頂いた初めての
万葉旅行。楽しみにしていた。
私は、今は車で脇の県道の169号線を走り、直接車谷の梅を見に行ったり、
通行は頻繁にしているのだが、三輪山の山裾を歩いたのは、2001年以来の
7年ぶり。坂本先生ご準備の詳細なテキストを頂いたが、密かに犬養先生の
「万葉の旅」と「山の辺の歌碑を訪ねて」の2冊も偲ばせ、出発した。
ゼミ旅行と思いきや、一般教養(講読)の2年生が8名と、4年ゼミ生が2人。
院生は私だけと言う、私にとっては意外なメンバー。
日頃、お忙しい坂本先生が時間を割いて終日「万葉現地講義」をされるのだから
ゼミ生や院生が中心だと思っていたし、個人の演習準備や、バイトやクラブで
欠席!と聞いて、理由はあるにせよ、大変失礼だと思った。
私は万葉風土と切り離せない「万葉集の楽しさ」を学び、今日に至って
いるが、私がこのたび奈良女子大学に入学できてうれしかったことは、
万葉に縁の深い、身近な「奈良」で学べる幸せだ。
初めて参加した、2年生の初々しい女子大生とも親しくなり話してみると
「山の辺の道は夢でした。」「もっといろいろ行ってみたいけど、機会が
なくて・・・」と今日の日を楽しみに参加しておられた姿を見て、救われた。
この感動が万葉の歌と連動して万葉人の豊かな感性に魅せられていくのだ。
(もちろん別れ際「また一緒に参加しようね!」と大いに呼びかけた。)
坂本先生は膝を痛めておられたので、気になっていたが、最後まで口にも
出されず、元気に歩いてくださった。いつもながらのダンデイぶりは言うまでも
なく、カッコイイ!可愛い?素敵です!!!(笑)
(これは現役女子大生が言うべき)オバサンが言うとアブナイ!
大神神社の「ささゆり園」では私が大好きな「ささゆり」が見頃だった。
しかし、少し花の色が浅く、「草深百合」の表現のように深い森の緑で
美しいピンクの花を見つけた感動を何回か経験しているは、心の中でみんなに
「笹百合はこんなもんじゃないのよ!もっともっと素敵!」と叫んでいた。
ささゆり
・万葉歌碑の探訪・うぐいすの伸びやかな声、ささゆりの花
・大神神社・つばいちや金屋の集落・初瀬川(国土交通省の表示では
大和川でした!)・三輪山・二上山・龍王山(引き手の山)などなど
山の辺の道は、古代の国道一号線ですから、古代経済流通地域として
注目すべき点の多い万葉故地なのだが、女子大生たちはきっと、通行人も
少ないこの道を歩いて、賑わいの古代がイメージできないギャップを
感じたことだろうと思った。
でも感性とは、それを埋める?想像する?心のひだだと思うので、
そのギャップが、かつての私も同様、万葉への扉の一つになるのだ。
若い感性に期待!万葉ファンが増えることに期待!!
犬養先生の天理の万葉歌碑ももちろん見学した。引き手の山を正面にした、
本当にいい場所だ。歌碑は136基となったが、3番目にできた立派な
文字、立派な石の歌碑。
「犬養先生、今春から坂本門下になり、新たな万葉旅行が始まりました。
私が犬養先生によって万葉集の魅力を受けて、生涯の糧となったように、
来年成人式を迎える彼女たちにとっても、この旅が一つのきっかけと
なりますように・・・」とお願いをして・・・。
歌碑
ちょうどこの日、明日香村で「ほたるの鑑賞会」に呼ばれていたが、
遅くなったのと、何だか疲れて、帰途についた。
きっと今週の演習が気になっていたからかも・・・!?しかしバタンキュー!


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