備前うたがたりの会にて

早いもので、もう9年目のお付き合いです。
私の甲南女子大時代の同級生が、富山売薬の祖「反魂丹」を家伝薬として
20代も続く、医師「万代常閑」の奥様として、旧家へ嫁がれました。
市町村合併の影響や、地場産業の沈滞化などで、若者離れも進み、
「備前」は地域としても孤立化していく中、地元のご婦人たちに向けた
備前女性大学という生涯教育の機会ができました。
女性ならではのお稽古事や、サークル活動も増えていったようですが、
万代さんから「やはり学ぶというカルチャーも必要」と私に「オカモ、
万葉講座をやってみない」とお誘いがあったことがきっかけです。
コンサート活動が中心で長年やってきましたが、講座は犬養先生の
亡くなられた平成10年10月に豊中の庄内公民館で初めて機会を与えて頂き、
以来私の講座活動も11年目を迎えたことになりました。
備前女性大学は、税金(補助金削減)対策もあり、3年で幕を閉じましたが、
受講生の自主的な立ち上がりで、数人の方が世話役を務めてくださり、今日
まで続いていて、世話役の方々には頭が下がりますし、、受講生のご夫人方
とは仲良く、お顔馴染みになりました。1年に2~3回の講座、OR旅行OR
かるた会Oコンサートなどなど、「万葉集を楽しむ」ことを基本に開催して
いますが、1年ぶりの昨日も皆さん笑顔で迎えてくださり、私も張り切って
お話をさせて頂きました。
昨日は、末石さんが「先生、これがアサザですよね!」と備前焼の中に
浮かべられた万葉集で1首だけの絶滅危惧種の「アサザ」をさらっとご持参
くださり、な、な、なんと、私は感嘆の声をあげました。すごい!
万葉のお話をした中でしっかり記憶して、「ひょっとして?・・・」と気付かれる
ことに私は講師冥利を感じました。生活の中の意識にもなっておられる!!!。
ありがたいことです。
講義は紫香楽宮の木簡も出土したので、関連して、「万葉仮名」を交えて
大津皇子の悲劇をお話しました。最後はテープの準備不足で歌は会場のピアノを
借りて、ライブ演奏をさせて頂きました。(そのほうがよかったらしい。)
また来月伺います。今は大学院生として、万葉集を研究する立場になりましたが、
私が「犬養先生のお話から受けた万葉集のあの楽しさ、興奮」の原点にもどって
身近に「万葉集」を届けていきたい・・・と切に思います。
未熟な講師ですが、私が楽しそうに話している姿に皆さんつられて!?楽しく
聞いて下さっているそうです。ハイ、オカモは元気な万葉人です!
備前焼の器に浮かんだアサザの花です。焼き物と黄色の花のコントラストも
素敵!講座が終わったあと見ると、花は閉じてスヤスヤお昼寝なさって
いました。ガビーン!(笑)


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