美夫君志会 その2
昨夜の大雨が嘘のような好天に「やっぱり私は晴れ女だ!」とニンマリしながら、
会場へ。
名古屋から地下鉄鶴舞線八事の中京大学が会場だった。
中京大学と言うと、体育系で有名だし、浅田真央ちゃんが在学中の大学で、
東海地方の私学の雄だ。
正門はハイテクの大きな新校舎ビルに遠慮がちな感じで、対照的な印象だったが、
梅村学園と言う母体の中京大学であることが記されている。
私が今回参加した目的は、もちろん2日目の研究者の研究発表を聴くことであるが、
加えて、嘉摩万葉を学ぶ会で、身近にお聞きしていた加藤静雄先生(美夫君志の
名誉会長)にお目にかかりたかったこと。脇山七郎先生のあとを受けて、飯塚の万葉の
勉強会の為に名古屋から月1回、日帰りで10年間通われた誠意ある先生だ。
また、犬養万葉顕彰会にも入会して頂いていた広岡義隆先生には、今までお話をする
機会がなく、一度ご挨拶がしたかったのだ。大変高潔なお人柄で、ご自身の主義主張を
はっきりなさるけれども、礼儀は私にでも尽くしてくださったことが忘れられない。
いきなり私のお声掛けに面食らわれたかもしれなかった。(笑)
また思いがけず、犬養廉先生のお弟子さんで、美夫君志の理事の竹尾利夫先生から
ご丁寧にご挨拶頂き大変恐縮した。学生時代から犬養家と長いお付き合いをされていた
そうで、私もなんだかなつかしさを感じた。また、現会長の村瀬憲夫先生も丁重で、
受け付けの学生にまで私を紹介して下さり、本当にありがたいことだった。
こうして私にきちんと対応してくださるのは、やはり犬養先生に対する敬意と
その生徒として見てくださっているからであろう。犬養先生に感謝!
加藤先生も犬養先生のことをなつかしく語られ、いつまでもお互いの関係の中で
尊重し合えるというのは最高に素晴らしいと思った。
今の私は大学院生として、万葉研究の入口に立ち、かつての万葉研究の状況から
時を経て、諸説がどのように変化したり、どのような研究が進み、どのような
傾向で万葉界に享受されているのかをまず知りたく思って過ごしている。
図書館に行っても、かつて私が検索した研究書以外の新しい?書物は、網羅して
読むほどの時間がなく、と言って自分で選別できる力もないので、論文のための
資料を探すだけでも本当に至難のわざだ。卒論ですらかつてあれだけ時間をかけた
ことを思い出すと、まったく今の私は時間がとれていない。
こうして学会で発表を聞き、質疑応答の中に研究の流れや、具体的な例や
先生方の意見に、私の光明が垣間見えた。(笑)
伝統ある学会には、書物でも存じ上げる万葉学者が多く参加されていて、
ミーハーな私は、直接に、先生の著作や論文は読ませて頂きました!とご挨拶したい
ほどだった。また若い研究者が少なく、それでもきびしい質疑応答、再びの研究発表、
論文発表などを重ねながら、未来の万葉学のためにがんばってほしいと心からエールを
送った。
最後に中京大学の放送センターの入口と、入ったところの写真。ホテルみたい!